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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

357号 会議としての理事会運営のあり方

多くの管理組合では通常総会も終わり、新たな役員のもとで平成二四年度の管理組合活動が始まる時期になった。総会は管理組合にとって最も重要な集会であるが、一般にはそれは年に一回のものであるとともに、その成功は何よりも通年の理事会活動にかかってくるものである。その意味では、管理組合活動の質を左右するのは、日常の理事会活動ということになる。

理事会活動は、総会で選任された理事で「理事会」を構成し、理事長・副理事長・会計などの業務担当を決め、各種の業務を分担して担っていくのであるが、その単純総和が理事会活動というものではない。理事会活動の最も核心は理事会会議である。理事会活動は、様々な業務を理事が分担して遂行していくのであるが、それは「理事会としての一体性」においてなされなくてはならない。その「理事会としての一体性」を体現するものこそ、定期的に開催される理事会という会議である。

理事会という会議は、全理事が理事という対等性において成り立っている。そこでは理事長も一人の理事でしかない。それは規約からも明らかである。標準管理規約でも、「理事長は理事会の互選で選出」するとなっているし、「区分所有法」上の管理者として位置づけられている理事長の管理者としての活動も基本的には「理事会の承認を経て」となっている。つまり、管理者である理事長も独自で管理ができないのである。これが、「理事会・理事長」管理という管理方式の特徴である。

このことは、理事会会議においては、理事は自らの担当業務だけではなく、他の理事の担当業務をも含めた理事会活動全般について率直で忌憚のない意見を述べる権利と義務があるということである。こうした討論のなかから、理事会としての「合意」を獲得していくことが理事会会議の目的なのである。もちろん、「合意」といっても必ずしも「全理事の一致」ということを意味するのではなく、議論をしても見解が分かれる場合には多数決という方法も必要となるであろう。故に、規約で理事会の議決要件を定めているのである(多くは「出席理事の過半数の賛成」)。この場合、反対した理事も理事である限り、議決事項を尊重して理事活動を行う義務がある。

以上が、理事会活動の分担と一体性の基本理解であるが、最後に理事でないが理事会活動に独特の立場で関わる監事の役割について述べておきたい。規約で「監事は理事会に出席して意見を述べることができる」となっているが、その含意をどう捉えるかである。監事の役割は、理事(理事会)の活動が法や規約さらには総会方針(集会決議)等に違反していないかを監督するということであるので、そうでない政策議論には、むやみやたらに関与しないという姿勢が肝要である。(論説委員会)


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