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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

358号 設計・監理コンサルをホームドクターにする

選手と審判は立場が違う

マンション改修工事で、設計監理方式の導入が進みつつあるが、責任施工方式も多い。設計監理の最大のメリットは、設計と施工を別々の人(会社)が行う点である。

野球に例えれば、設計監理方式は選手と審判が厳然として別人が行い、役割を夫々が担う。しかし、選手が打って走り、誰の目にもアウトに見えたが、その選手は急に審判になりセーフと宣言する。同じ人が設計と施工を行う矛盾、それが責任施工方式であり、信頼ある施工は期待できない。

設計監理会社(コンサル)を選ぶ

そのためには、評判のよいコンサルを選ぶことが一つ。評判とは、依頼した管理組合が、その仕事の良否ついて、批評というフィルターを加えたものだ。悪い噂は表に出てこない。これは、当該管理組合がその事実を隠すからである。

コンサルを選ぶとき、最終的に価格の安さだけに目が行き、その経験や質が置き去りにされがちになるので注意したい。

そのコンサルは管理組合側に立脚して設計及び監理を行い、場合によっては施工会社と渡りあい、これからの十数年を何の問題なく安心して住める設計と監理をし、それを管理組合はもちろん、施工会社とも共有しているかなどを見る。規模の大小で選定することは避けたい。実績は多いが、外注に拠っていないか、名刺等に騙されてもいけない。真にその会社の一員として活動しているのか等も重要である。

ホームドクターがマンションを守る

コンサルが良い仕事をし相性もよいと思えたらホームドクター(HD)として、長いお付き合いをして建物等の健康状態を診てもらいたい。管理組合の資産としての建物等をいかに守り抜くかという観点にとって、HDの存在は欠かせない。HDは最終的には人間性であり、これは本物の医者でも同様である。

医者を渡り歩くと、その医者はその時点の状態は把握できるが、来歴はわからず、既往症についての理解がないので正しい判断は難しい。

HDと伴に、建物等の維持管理をしていくことをお勧めしたい。(論説委員会)


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