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264号 売れ残りマンションと管理組合の対応事例

値下げ再販売と実力行使

マンションの販売は好調のようですが、一方で売れ残りもあり、当然のように値下げ販売になり、それに対して、既購入者による値下げ反対運動が持ち上がる構図はこの数年、どの地域でもありました。 概ね裁判闘争になり、なかには再販売住戸の内覧会等に来る購入希望者に対して、ヒュプレヒコールを行う等の実力行使もありました。その結果、購入希望者は遠ざかり、マンションそのものの価値をも傷付けてしまいました。

値下げ販売を申し入れる

さいたま市にあるグローブコート大宮南中野団地管理組合法人では、かつて33戸の売れ残り住戸があり、ディベロッパー(以下デベ)に対し、値下げ幅が小さいうちに早く再販売をするように申し入れました。
そして、4年前に臨時総会を開催し、値下げ販売を可とする議案を採決し、管理組合からそれをデベに示し、値下げ販売を申し入れるという前代未聞の行動をしたのです。
当時のK理事長は「団地は全戸が入居してこそ群(むら)になる」「セキュリティ面や、コミュニケーション面からも全戸入居は絶対条件」とし、他のマンションの値下げ闘争を研究しました。

組合としての実を取る

その結果、他のマンションの値下げ反対闘争では、謝罪要求と各戸が何十万というお金をもらってお終い、というのが一般的でした。その現状を組合員への説明会で明らかにしたところ、グローブコートは、組合として実をとることとし、交渉窓口を管理組合に一本化したのです。それによって、デベ側も対応がしやすくなりました。
その結果、管理組合としての利益につながる実を取ることに成功しました。しかも、名を汚すこともありませんでした。 一方、新たな入居者への配慮も行いました。「事前に、既入居者に対して、歓迎することがグローブコートの発展に欠かせないなどを強調し、実際、新・旧入居者間のトラブルは2年を経過した今まで一切ありません」
値下げ販売に対する管理組合としての取り組みの、一つの参考になればと思います。


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