NPO日住協|特定非営利活動法人日本住宅管理組合協議会 > 267号 公正取引委員会報告書が意味するもの

論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

267号 公正取引委員会報告書が意味するもの

平成15年10月に公正取引委員会が分譲マンションの「管理・保守をめぐる競争の実態に関する調査」(公正かつ自由な取引の実現に向けて)を発表してからすでに1年を経過しました。 この調査によると、マンション管理に関し調査の結果次のような問題点を指摘しています。

  1. 不当な抱き合わせ⇒分譲業者が系列管理会社を委託先に指定し、管理会社を変更しようとしてもいろいろな障害によりできないこと
  2. 不当な取引妨害⇒設備保守点検を管理会社委託から直接保守点検業者に変更しようとしても管理会社の威光や取引悪化懸念で見積もりを遠慮する、また管理会社を変更しようとしても居住者名簿・設備管理引継書・会計資料等を渡さないなどの妨害がある
  3. 不当な取引拒絶・不当な差別対価・不当な取引妨害⇒エレベーターや機械式駐車場の保守点検業務に関し、メーカーによる自社系列業者との差別を行い独立系の業者が公正な競争ができない
  4. メーカー系保守業者による協調的行動⇒他メーカーの保守点検はお互いに行なわない協調行動がある

以上の点を問題ありとしておりますが、ではこの1年間で是正あるいは改善されてきたかを見ますと、1についてはマンション管理適正化法による委託契約1年が浸透しつつあることから若干是正されつつあること、2については現在でも相談でこのようなケースがあることから是正には時間を要する懸念があること、3については一部メーカーへの公正取引委員会による排除勧告で是正されつつあること、4については3における勧告により独立系の業者の参入余地はできたが体質的に是正は遅々としている。という状況にあるようです。
公正取引委員会は、次の手を打つには管理組合が自立性を高めるとともに不公正な状況があるなら公正取引委員会に情報を提供してほしいと言っています。
このような状況を是正するにはお上頼みだけではなく、管理組合自身が自立し、主体的に管理を行なうということを示唆しているのではないでしょうか。


関連記事