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363号 管理組合にとって「コミュニティ形成」はなぜ重要か

管理組合にとって「コミュニティ形成」はなぜ重要か
~NPO日住協「声明」の意義~

NPO日住協はこのほど、標準管理規約の業務から「コミュニティ形成」の部分を削除する一部の動きに強く反対する声明を発表した。

この声明は、いま「マンションの新たなルールに関する検討会」で、標準管理規約に区分所有者による理事会に代えて「第三者」に管理者をさせる方式を導入しようと検討している福井秀夫政策研究大学院大学教授らが、同検討会のなかで執拗に持ちだしている動きに対応したものである。福井氏らの考え方は、管理組合を利益追求目的の株式会社と同じようにみなすもので、マンションが居住者の生活の場だという点を全く捨象している。

マンション管理組合の基本的な目的は、共用部分の管理である。管理組合が財産管理団体であることは間違いない。しかし、その管理する財産は、区分所有者の毎日の生活の場そのものである。マンションは、そこに居住し生活するという共通の目的をもった人々の集まりであり、それが地域社会、共同社会であり、コミュニティとも呼ばれる。

「コミュニティ形成」という業務を標準管理規約から除こうとしている人たちの主張は、コミュニティに関わる活動は自治会の仕事で、管理組合の仕事とはきびしく区別しなければならないというものだ。しかし、これは全く間違っている。なぜなら、管理組合が、財産管理の方針を決めるには、区分所有者の合意が必要であり、合意形成のためにはそこに住む人々の人間関係がよいかどうかが、決定的役割を果たすからだ。

マンションを借りている人は管理組合員ではない。だが管理組合の規約や使用細則を守る義務は組合員同様である。だから、この人たちをふくむコミュニティの形成、発展は、マンションの管理にとって無縁どころか、絶対に必要な要素だといわなければならない。その点で、管理組合の業務と自治会の活動とは、分けられない密接な関係にあるといえる。NPO日住協は、こういった立場から、福井氏らの動きに強く反対しているのである。(論説委員会)


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