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272号 電磁的投票と通信設備導入

電磁的記録と電磁的決議

IT化をどう取り入れるのかが、管理組合の課題となっています。これには、二つの理解が必要です。
一つ目は、改正区分所有法で電磁的記録や電磁的方法による決議等(電磁投票)が盛り込まれた点です。規約等の電磁的記録は、既に行っている管理組合は多いと思いますが、電磁投票を行っている管理組合は皆無でしょう。
この法の改正は、リゾートマンションなどがイメージされており、区分所有者が当該マンションに住んでおらず、かなり離れたところに住まいの拠点をおいているなどで、総会の出席率が著しく低い管理組合を想定して作ったと思われます。

弱者をつくらない電磁投票システムを

電磁投票は、株式会社の株主総会では既に行われています。招集通知にある議決権行使番号と議決権専用パスワードを入力し、次へ進むようになっています。
電磁投票にはパソコンなどの端末が不可欠ですから、高齢者を含め、コンピュータ弱者に対する配慮も必要です。取り扱いが亜kン単で適切なシステムと運用ノウハウが欠かせません。政府は法を改正しただけに終わらすのではなく、その費用を助成するなど、本腰を入れて取り組む必要があるのです。

本物の光化の実現に向けて

二つ目は、IT化のための通信設備導入を管理組合としてどのように整備するのかということです。
マンションタイプを謳い文句に、NTTやKDDIが光化の導入を盛んに勧めています。これらは、MDFまで各社の光ファイバーを敷設し、そこからは既設の電話線を利用する方法で、1999年に旧郵政省がNTT以外の通信事業者によるMDFへの直接接続を解禁したことから、普及が急拡大しています。この方式は、同じマンション内でもスピードにばらつきが生じます。
本来ならば、国が旗振りをして各住戸内に光ファイバーを直接引き込むといった思い切った施策が必要です。その昔、ランプから電気になった時、その新しいインフラによって新しい文明と文化が育ったのです。本物の光化は、まさにそういう価値あるマンションづくりに貢献するでしょう。

(論説委員会)


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