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364号 マンション専有部と共用部の電気、一体化は可能か

マンション専有部と共用部の電気、一体化は可能か

マンションの専有部の電気代は、当然、区分所有者が使用量に応じ、払う。エレベーターや立体駐車場、開放廊下の照明、高置水槽などへ揚水するポンプなど共用部の電気代は、管理組合が住民から集めた管理費から払う。どのマンションも同じだ。

専有部、つまり住戸は戸建の住宅と同じで、住民の選択によって、夜間に安くなるナイト10などのお得な料金をえらぶこともできる。

ところが、共用部は、エレベーターなど動力を使うために、電力会社と低圧電力契約を結ぶ。開放廊下の電灯も、従量電灯Cで、使用量が多くなるほど料金が高くなり、夜間に割安になる料金は、原則的に選べない。

東電は、一定以上の電気を使用するマンションには、低圧契約と従量電灯をまとめることで、料金がやや安くなるサービスを始めたが、全部のマンションには、適用されない。

東電福島第一原発事故故以来、管理組合の中には、民間会社が提供する一括受電方式法を導入するところが増えている。6000ボルト以上の高圧受電設備を東電に代わって設置入し、共用部の電力料金を3,4割安くし、不利をカバーしようという方式だ。これには、ネックがある。東電から一括受電会社に切り替えるため、住民の全員合意が必要になる。50戸以下の小規模マンションは対象外とされ、さらに10年以上の長期契約を求められ、途中解約はペナリティを課せられる。

福島原発事故以来、経産省は、発送電分離を前向きに検討し、2014年以降の家庭向けを含めた電力自由化の方針を打ち出した。さらに、自然エネルギーの開発競争も起きてきた。総選挙でも、7党が脱原発政策を掲げた。これから先、電力事情は大きく変わろうとしている。「一括受電を導入したいが、10年間、どう変わるか先が読めない」と導入にしり込みする管理組合もある。一方、電子ブレーカーを採用して、共用部の基本料金を下げ、電気代削減を図る管理組合も少なくない。

東電は、「戸建と比べ、マンションに不利は全くない」とする。それならば、なぜ一括受電会社や電子ブレーカーが存在し、導入するマンションが増えているのか。マンション管理組合に、理解できないような変則的な料金体系は、改正すベきではないか。(論説委員会)


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