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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

366号 行政が一歩前進「豊島区マンション管理推進条例」 届出の義務化と罰則規定を盛り込む

行政が一歩前進「豊島区マンション管理推進条例」 届出の義務化と罰則規定を盛り込む

精神的規定ではなく、実効性を確保

東京都豊島区が「豊島区マンション管理推進条例」(本条例)を制定。7月に施行する。マンションの割合が6割を占める豊島区の悩みがその底辺にある。老朽化マンションや管理運営など、課題や不安があった。区は、分譲マンション実態調査を実施。課題が浮かんだ。そこからが早かった。本条例の制定に向け、担当部署では素案を作成。区長からは「精神的規定ではなく、実効性を確保」という注文があった。豊島区マンション適正管理推進会議を5回開催したが、メンバーは積極的に発言し条例化に意欲的だった。

地方自治体の最高規範

条例は、憲法第94条『地方公共団体は、(中略)法律の範囲内で条例を制定することができる』を根拠とし、地方自治法の規定に基づき制定される。つまり、条例は憲法を頂点とする国内法体系の一部を成す。

本条例の目的は第1条「…マンションの良好な維持管理を行うための合意形成の円滑化」とある。背景には、建物の老朽化と所有者の高齢化が同時進行する2つの老いや管理組合の実態が掴みにくい小規模マンション、管理意識の低い賃貸化しているマンションなどがあり、管理運営も疎かだ。地域とのお付き合いにも問題がある。

コミュニティが管理の基本

これらについて、方向性を示したのが本条例であり6章から成っている。第1章では、「マンション代表者等の責務」として「居住者等間及び地域とのコミュニティの形成に主体的に取り組むよう努めるものとする」とあり、さらに第5章でコミュニティについて努力するように明記されている。分譲マンションの管理運営の基本として、コミュニティが重要であることを理解している点が評価される。

ここからがとくに重要である。管理組合に条例の本質を理解してもらい、コミュニティをどのようにつくり醸成させていったらよいのか、管理運営を含め先進的な事例や在るべき管理組合像などについて専門家や管理組合団体等と協働し、理事等の学習機会を積極的につくることも必要だろう。(論説委員会)


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