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291号 地上デジタル放送と管理組合の電波障害対策

世の中はIT化・ブロードバンド化と騒がれ、平成23年(2011)7月になると地上アナログ放送は終了し、デジタル放送のみとなる。

管理組合は、否応なくデジタル化への対応を迫られており、各管理組合や居住者の方々もこの際に放送視聴設備及びインターネット設備の更新や増強を行うべく検討している。

ところで、マンションが建設されると近隣の住戸が電波障害を受けるために、協定を結んで良好な受信状況を提供している管理組合は、法に基づき原因者負担で設備を設置し、運営費も負担しているが、デジタル放送化により今後はどのような対応が必要となるのだろうか。以下にデジタル放送化により近隣の電波障害対策をどのようにしなければならないのか、総務省も明らかにしていない問題点を指摘しておきたい。

(1)デジタル化により、電波障害を受ける範囲が縮小されるといわれるが本当にそうなのか、電波障害対策を実施しているところでは、移行後その障害がなくなるのか又は違う形での電波障害が発生するのか。

(2)マンション建設時に設置した施設が不要となるのか、新たな対策が必要となるのか、例えば新東京タワーが墨田区に建設されるが、これにより建物の影になる範囲が変化することが考えられるが、この場合誰がその対策を行うのか。

(3)前記の対策が必要或いは不必要に関わらず、旧施設が不要となるとすれば、撤去及び産業廃棄物としての処分は誰が行うのか。

以上3点について指摘したが、これらの明らかにされていない問題で、現在電波障害対策を講じている管理組合は、当初に原因者負担で行った対策だから引き続きそうしなければならないのか、この場合には莫大な費用負担となる可能性があり管理組合では対応できなくなる恐れがある。

デジタル放送化は国策として行うものであり、少なくとも、これらの問題点を国で把握し情報を開示しするとともに支援するなどの対策を講ずべきである。

(論説委員会)


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