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296号 マンションと景観

京都の規制

京都市美観風致審議会が、新景観政策に伴う一部風致地区における建築物の高さ規制強化案や、上賀茂神社など世界遺産の周辺に、新たに厳しい規制を設ける屋外広告物規制の種別再編案などを承認した。
審議会では、区域に応じて高さや建ぺい率規制を定めたほか、数値基準を一律適用せず、地域の特性に合わせて運用する例外規定も設ける議案を認めた。
屋外広告物の規制種類を現行の五種類、沿道型四種類の計九種類から、「歴史遺産型」の二種類を新たに設け、地域別七種類、沿道型十二種類の計二十一種類に再編する議案も認めた。
いわゆるバブル経済期に全国の都市では、投機目的の地上げ、無秩序なマンションやペンシルビルの建設など、市街地の景観や自然景観の破壊、土地利用の乱れなどが憂慮されるようになった。

街はだれのもの?

そこで、これからのまちづくりや町並み景観の在り方などの基本的な指針を策定することが必須となっている。とくに、歴史遺産等はそれを後世に残す義務があり、それらとの共生が求められている。

目に余るのは、派手な外装のディスカウントストアだとか、夜、サーチライトのような照明を空中に放ったりの横暴だ。これらは、夜の景観と環境を破壊している。
景観の問題は京都市だけではなく、日本全国に波及させる必要がある。景観とは一言で言えば、見た目とも言える。 もちろん、なぜ、そのような見た目なのかの背景があってこそである。人間は目からの情報がもっとも大きいというから、視覚的なイメージは非常に重要である。

マンションも景観の一部

翻って、マンションもその地区に合った建造物でなくてはならない。また、例えばある住戸だけが、ベランダなどを勝手に派手な色に塗り替えてしまったらどうだろうか。外部から、住みたくない住宅と思われるし、地域に溶け込んでいない人々とも思われるだろう。地域の歴史と文化を学び、それに溶け込むようにし、浮いたマンションにならないよう、皆で話し合うことも必要ではないだろうか。
看板類も同様で、単に目立つようにするのではなく、地域に溶け込み、マンションのイメージに合っているかを考えて作る必要があるだろう。

(論説委員会)


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