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305号 マンション管理士さんガンバって!期待されるマンション管理士

「マンションの管理の適正化の推進に関する法律(適正化法)」が6年半前に施行され、それに伴って国家資格のマンション管理士が誕生し、平成13年度から19年度の合計で2万1901人がマンション管理士に合格している。

さて、マンション管理士は一体どのような活躍をしているのかだが、気になるのは、マンション管理士に対する評価である。NPO日住協などに寄せられている、マンション管理士に対する不満には次のようなものがある。

  • 管理組合に関する理解や知識が不足している。
  • 実務の経験がほとんどない。
  • コンサルタント能力が不足している。
  • 理屈が多い。
  • マンションに住んでいないのでマンション居住者の気持ちがわかっていない。

等々、管理組合の現場からは不満も多い。
マンション管理士に求められる能力とは何だろうか。それは、「マンション」「マンション管理組合」という特性を理解することであり、区分所有者が何を求めているのか、それを組織している管理組合が何を求めているのかの理解である。
コンサルタント力、コーディネート力、プロデュース力、調整力等の能力は必須であるが、人間性という、人間としての基本部分を鍛えなければならないマンション管理士もいるようだ。

もちろん、適切な能力をもち、業として成立しているマンション管理士も増えてきている。
ある地域の管理士会の副会長職にあって、実際にマンション管理組合の理事を長年務めていたAさんは、「マンション管理士の多くはマンションに住んでおらず、したがって、理事会も総会もどういうものか、実体験していない」と、リアルな問題点を挙げた。もちろん、異論もあるかもしれない。

マンションに住んでいなくても、マンション管理士の仕事は可能である、という意見もあるだろう。しかし、一人前になるには、教師、医師、弁護士などは、一種の見習いの期間を重視している。

マンション管理士を業として行い、生活を担おうとしているのなら、是非とも謙虚になって、もっと実際に則した学習をしていただきたいと思うし、管理組合の理事からマンション管理士が信頼される資格者となっていただきたいとも思う。
それには、理屈を述べたり自己主張をするだけではなく、管理組合と一緒になって考えることができるための実務能力をしっかりと身に付けることが必須であり、さらなる信頼への近道である。

また、マンション管理士会は、圧力団体と化すのではなく、マンション管理士の明るい未来のための団体をイメージしなくてはならないだろう。それは、エゴではなく、社会にわかりやすく、管理組合にとって大きなメリットをもたらすことによってのみ達成可能である。
マンション管理士さんには、心からがんばっていただきたいと思う。

(論説委員会)


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