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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

307号 議事録作成を管理会社に任せることに注意を

総会開催の最盛期が迫っている。ここで総会の議事録について述べてみたい。この時期になると総会の議事録に関する相談が持ち込まれる。「管理会社に総会議事録の提出を、再三催促して、出てきたのを見ると、管理委託問題で質疑した箇所の記載がない。故意に削除したとしか思えない、どう対処したらよいか」といった内容のものが最も多い。

最近では「総会で発言した内容が違っている。発言者としての自分の名前が記載されており、名誉毀損だ」という相談もあった。
標準管理委託契約書の「委託業務」の中の基幹事務以外の業務の項に「議事録の作成」が入っている。

総会の議事録は、規約規定の範囲で、区分所有者を拘束する重要なものである。議事録作成に関する規定は、議事録の作成者、議事録作成の要領、保管及び閲覧請求に関すること、保管場所の掲示に関することなど、具体的で詳細なものになっている。理事会の議事録については、標準管理規約にコメントがある。

実際には、総会に出席した者の中から書記を選んで記録してもらい、その上総会に出席した2名の人の署名を義務づけている。これは議事録の公正な記録を確保するためである。議事録は、規約に準じて組合員や居住者の生活や権利を拘束する内容が含まれていることが多い。ところが、標準管理委託契約書で基幹事務以外の委託業務として「議事録作成」を入れている。書記の任務はどうしても敬遠されがちだから、多くのマンションは、迷うことなく管理会社への委託業務にしてしまうことになる。結果として上記の相談事例のような事態が起きることにもなる。

せめて、議事録署名人及び役員の記憶が喪失してしまったり、曖昧にならない程度の期間内(1週間内など)に、提出期限を設ける必要があるだろう。また、議事に関係する者に議事労作成を依頼したり、議事録署名人になってもらうことは、極力避けるべきだろう。

(論説委員会)


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