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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

311号 管理組合は、安かろう悪かろうでいいのか!

契約に署名捺印の際は、弁護士等の法律専門家のチェックを受けよう・・・

マンション管理の主体が、管理組合であるということは、マンション管理適正化法指針(国交省告示1288号)で明白である。管理組合が管理主体であるといっても、日常の管理を区分所有者全員で行うことは困難であるから、日常の維持管理の業務を管理会社に委託しているのが普通である。問題は、管理を委託するに当って、管理組合と管理会社との間で交わす「管理委託契約」である。本来、契約は、契約当事者の双方の合意によって締結されるべきものだが、実際は、管理組合が契約の内容を一言一句検討して契約することは稀である。まず頭から相手方を信用して契約してしまうことが多く、後に契約内容が紛争の原因にもなることがある。

国交省が標準管理委託契約書を作成・発表した背景も、管理組合および組合員が契約の内容を十分に知らないままに、管理の委託契約を締結したことが原因となって管理組合と管理会社との間の紛争が頻発しているとしている。
マンション管理委託契約は、管理組合が契約の原案を作成して管理会社に示して契約する例は少なく、管理会社が作成して署名捺印をするケースがほとんどであろう。したがって契約文書に、管理組合に不利な内容が含まれていても気がつかないことがある。例えば、管理委託契約の解除条項に「双方の合意による」との文言が入っていたことに管理組合側が気がつかなかったため、マンション内で激しい文書合戦が行われ、やり取りした言葉に激越な表現があったことで管理会社が理事長を名誉毀損で訴えたという事件がある。

また、新築マンションの原始規約の最後尾に「容認事項」という数か条から数十条におよぶ規定があり、管理組合および区分所有者にとって不利な条項が入っている例をよく見かける。売れ残り住宅分の修繕積立金の支払免責、電波障害設備の管理権の管理組合への継承、自治会一括加入など、うかつに対応すると、後々、管理組合がややこしい問題や重い負担を負わされることにもなる事項が含まれていることがある。

(論説委員会)


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