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371号 女性理事長、支えたい

「とくに気負いはないですね」。今年5月、愛宕2丁目住宅管理組合の理事長に就任した小林みつるさん(43)は、淡々と語る。同団地は、多摩市愛宕にある、多摩ニュータウンでも初期に開発された団地。402戸、人口800人。女性理事長は、初めてだ。昨年、理事就任。任期2年目のことし、理事の互選で、理事長に就任した。

5月19日の管理組合総会で、よろしくと頭を下げた。職場への通勤、理事会の仕事と、バイクで駆けまわる。「高齢化が進むので、団地内のコミュニケーションを大事にしたい」と強調する。

横浜市緑区の霧が丘グリーンタウン第一住宅管理組合でも、安本とよ子さんが、5月に理事長に就任した。70歳を超えるが、長く民生委員を務めるなど、団地のこと、地域のことを知り尽くしている。その人柄に住民は、期待を寄せる。高齢化が進む団地では、柔らかい対応のできる女性理事長の特徴が生きるはずだ。

日住協は、5月に150余の加盟管理組合を対象に役員についてアンケート調査を実施したが、役員のうち30% が女性役員だった。そのうち、理事長は何人か不明だが、確実に女性理事長は、進出しているようだ。

管理組合の理事長は、女性には荷が重いと見られてきた。とくに、多額な費用と業務が重なる大規模修繕工事を控えていると、敬遠されてきた。今回も、愛宕2丁目の小林さんは、3億円近い工事費を投じたサッシの交換など大規模修繕が今年2月に、終わったばかりで「当面、大規模はない」という気軽さはあった、ともらす。だが、霧が丘の安本さんは、給排水管更新等の大規模修繕を1年半後に控え、準備がスタートした。しかし、この団地独自の長期管理計画委員会の専門委員会が発足、一級建築士の理事が委員長に就任、支える態勢ができた。こうした、苦手部分を、団地のベテラン男性陣が、支援する体制をとれば、クリアできる。役員のなり手不足の時代、とりわけ理事長を引き受けたがらない状況は、深刻だ。団地、マンション住民の半分を占める女性が、理事長を担う時代が来たが、同時に、支える態勢を確実につくりたい。(論説委員会)


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