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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

376号 規約を改め、女性理事を増やす環境の整備を

本欄で「女性理事長、支えたい」を掲載した。反響のなかに、内容を歓迎しつつも、「趣旨には賛成だが、うちの規約では区分所有者でない女性には理事資格がないが……」との声も寄せられている。

たしかに標準管理規約に準拠した管理組合では、多くの女性が区分所有者でないことによって、役員資格がないことになっている。そこで、今回は、「女性理事を増やす環境整備」に関し、「管理規約の改正をすすめる必要性」を考えてみたい。

マンションの登記は、圧倒的に夫名義になっている。なかには、共働きで半分ずつ資金を出しているのに共有ではなく夫単独の名義のところさえある。しかし、マンションにいる時間は、働いている女性の場合もふくめて、妻の方が夫より長い場合がほとんどである。また、マンション内の知り合いも妻の方が、はるかに多い。だから、管理組合の理事や理事長は、もしかしたら女性の方が適任ではないかといっても、それほど言い過ぎではなかろう。一部に女性の能力を云々する向きがまだまだあるようだが、最近の知事や市長への女性の進出などに見られるように、実際にポストについてみれば、そういう危惧に根拠のないことは明らかだろう。

また、理事会業務を、家事の延長としてとらえれば、区分所有者でないことはそれほど差しさわりはないと思われる。現に、家事の範囲での家計の支出は、民法でも夫婦の区別なくできる。管理規約で、役員の範囲を「(そのマンションに住む)区分所有者の配偶者と一親等以内の親族」と規定しているところも相当あり、役員のなり手不足を言う前にそのように改正することが望まれる。

なお、金銭事故などが起きた場合に区分所有者でなければ責任がとれないではないかとの主張も聞かれる。しかし、事故を起こすような時には、区分所有者であっても住戸には抵当がついていて資産はマイナスというのがほとんどの場合の実情で、区分所有者だから責任がとれるなどという主張には根拠がない。


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