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377号 管理組合を地域コミュニティとして扱う自治体広まる

現在、マンション管理における「コミュニティ条項」をめぐって大きな議論が起きているが、こうしたなかで千葉市が昨年四月から「管理組合を自治会と同様に取り扱う」としたということが注目される。

『マンション管理新聞』(九一八号)によると、千葉市は従来の管理組合と自治会との間に一線を画すという方針を改め、今後は一定の条件を備える管理組合については、これを自治会と同じ「地域団体」としてみなすということにしたということである。その理由として千葉市は、「管理組合と自治会が並存しているマンションへの負担軽減」をあげている。すなわち、管理組合役員の担い手不足が言われている昨今であるが、その問題は自治会でも同様であり、こうしたなかでは一つのマンションにおいて、管理組合と自治会の二つの組織をつくり、それぞれの役員を選出するのは負担が大きすぎるので、管理組合という一つの組織において「地域コミュニティ」活動を行うということが適切であろうというわけである。合理的判断と言えよう。

なお、「一定の条件」というのは、管理組合規約に「コミュニティ形成」条項が記載されているということである。つまり、市は標準管理規約の「コミュニティ条項」を積極的に捉え、これをもって管理組合の「地域団体」性を担保するという考えで、ここでは「コミュニティ条項」は有意な役割を果たしている。同紙は、管理組合を「地域団体」として取り扱っている各市の条件についても調べ、そこでは、規約第一条での「良好な住宅環境の確保・・」、第三二条の「十一 官公署、町内会との渉外活動」等があげられている。なかには「規約の中身までは確認していない」ところもあるという。

結局、管理組合と自治会との「線引き」議論は意味がなく、むしろ管理組合を自治会と同じ土俵にあげることにより、コミュニティ議論を深めていくことが重要と考えられる。その意味で、千葉市の方針転換を契機に、さらに多くの自治体が管理組合を地域コミュニティとして位置づけていくことを期待したい。


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