NPO日住協|特定非営利活動法人日本住宅管理組合協議会 > 322号 役員定数と任期について

論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

322号 役員定数と任期について

近ごろ、管理組合役員の任期が毎年全役員交代制から2年交代制に移ってきたという傾向が伺える。国交省17年公表の「マンション管理標準指針」の理事会運営の「望ましい対応」は、「理事の改選は、概ね半数ずつとし、任期2年」としている。また、日本マンション学会の「既存分譲マンションの組合運営に関する適正度評価チェックリストは、「輪番制:2~3年」が10段階評価の最高点である。因みに「期限無立候補制」は最低点であった。この評価チェックリストで輪番制を評価しているのは、区分所有者が理事経験することによってマンション管理に関する意識の向上につながると見ているためである。だが、団地規模のところなどは、自薦他薦の立候補制が断然多い。その理由は、順番制では、役員になれるのが何十年先になるのか分からない、なりたいときになれる機会があるのが望ましいとの考え方に拠っている。

選出方法は、マンションの種類や戸数規模によって異なるのはやむをえないが、私見を述べれば、3年任期の毎年3分の1ずつ改選が望ましい。たとえば、20戸などの少戸数規模のマンションでも、6人程度の役員構成にすることは不可能ではない。まず初年度に役員6人を選出し、次期以降は二人ずつ改選すればよいので、8年ごとに役員の順番が回ってくる計算になる。役員の1年目は、理事会に出席して専ら聞き役になり(勉強の期間)、2年目には、少しは議論に加われるようになり(研修の期間)、3年目には、管理に関して大局観をもって企画・実行できるようになる(企画・実行段階=理事長にもなれる)。役員数増のメリットは、活発な議論を行うことによって公正・公平な解決策が見出せるようになる。又、小規模戸数マンションにありがちな意見の対立によって管理組合運営が支障を来たすようなことも少なくなる。最終的に管理に関して役員は、管理の面白ささえ感じるようになり、任期終了のときには、後ろ髪を引かれる思いになったという人もいる。管理組合の管理の主体性の確立につながることになろう。


関連記事