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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

324号 長期優良住宅の普及促進とは

国土交通省は、住宅を長期にわたり使用することにより、国民の住宅に対する負担を軽減し、より豊かで、より優しい暮らしへの転換を図ることを目的として、平成21年6月に「長期優良住宅普及促進法」を施行した。

これは、平成18年に施行された「住生活基本法」のストック重視の住宅政策に転換した流れに続くものであり、100年或いは200年という長期間維持できる住宅を普及・促進することを狙いとしている。

法律が施行されてから3ヶ月余経過したが6~7月の長期優良住宅の認定の状況は、全国で戸建住宅が6,810戸、共同住宅が199戸となっているが、新築住宅全体からすると低い水準である。

ところで認定住宅(長期優良住宅)とは、長期に使用するための構造及び設備(劣化対策・耐震性・省エネ・維持管理や更新の容易性等)、居住環境等への配慮、住戸面積など一定の基準を達成しているものを言い、価格も2,3割以上は高くなるといわれている。
一方、既存住宅についてもこれらの基準を満たすものは認定されるだろうが、現実には無理であり、別途の認定基準等はまだ示されていない。
また、長期優良住宅には長持ちさせることや市場流通性を持たせるため、「住宅履歴情報」という記録を作成・保存することを義務付けている。

この住宅履歴情報とは、同法第11条で「国土交通省令で定めるところにより、認定長期優良住宅の建築及び維持保全の状況に関する記録を作成し、これを保存しなければならない」と定めている。基本的には認定住宅の保存を義務づけるべき履歴情報として、①法律上の規定により生成される情報(認定申請等)、②長期優良住宅建築等計画に基づいて生成される情報(点検・調査・修繕等)が想定されており、現在、「住宅履歴情報整備検討委員会」であるべき履歴情報及び住宅流通の促進、さらには災害や事故等における対応について検討が行われている。
いずれにしろ、新規に建築されるものは認定基準に合うものが普及するであろうが、既存住宅で相当の築年を経ているものは認定基準がどうあれハードルが高いものであり、これらがクリアできないものは建替えという短絡なつながりにはならないよう、十分な施策ないしは支援策を講じてもらいたい。

(論説委員会)


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