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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

329号 マンション再生の法制化を望む

昨年の6月に「長期優良住宅普及促進法」が施行された。この法律は地球温暖化が問題となっている折、環境にやさしくて良質な住宅を普及促進し、100年或いは200年と数世代にわたり長期間継承することで、個人にとっては住宅への負担軽減、社会にとっては環境負荷の低減で脱CO2社会に貢献しようというものである。

認定制のため今後のすべての住宅がそうなるものではないが、認定されたマンションと既存のマンションと比較すると機能面や維持管理面で相当の差があり、不動産としての評価に大きな格差を背負うことになり売買価格の下落は見過ごせないところである。

このため、既存マンションは定期的な計画修繕(大規模修繕)を実施するにしても、省エネルギー化、バリアフリー化、耐震化等への対応を考慮するにしても、高経年マンションにとっては費用負担面で厳しい状況に立たされることになる。

そこで、かねてからいわれているマンションの再生について、法律制定によるルール化により官民一体で既存マンションの長寿命化を図ることを望むところである。
再生には、計画修繕(大規模修繕)による補修・改修や改良・効用増などから、構造躯体を保全しながら増改築や設備等が更新できるもの、そして最後には建替えにいたるまでを再生というなら、建替えについては「建替え円滑化法」が平成14年に制定されている。

計画修繕(大規模修繕)による補修・改修や改良・効用増など、また構造躯体を保全しながら増改築や設備等を更新することなどは区分所有者或いは管理組合に任されている。
一方で、地球環境問題等で省エネルギー化、バリアフリー化、耐震化等への対応を迫られるのは片手落ちの感もある。

分譲マンションは社会的資産であることから、既存マンションについても長寿命化の方向性を明確にし、適時・適確に修繕を行うためのルールを定め、このことにより国や地方自治体が支援を行うとともに計画修繕(大規模修繕)は区分所有者の義務であることを明確にしておく必要がある。これが、マンションを長期使用するための促進策として法律制定を望むゆえんである。

(論説委員会)


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