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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

332号 地デジ移行一年前というのに、この遅れは!

読者の皆さんもご承知の地上デジタル放送(地デジ)への移行は、後1年余の平成23年(2011年)7月24日に迫っている。
ところが総務省の最近のデータによると集合住宅の共聴施設の地デジ対応済率は71.3%で、この時期の目標値は80%であるからあとひと踏ん張りというところである。がしかしこれを南関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)でみると対応済率は極端に低下し30%台から50%程度まで落ちている。これは集合住宅(マンション)が首都圏に集中し、共聴施設でテレビ視聴をしているが地デジへの改修費用(地デジ対応共聴施設への改修かCATVへの改修)が相当の負担になっているからであろうと推測している。

また、一方で集合住宅が受信障害原因建物になっているため、受信障害対策共聴施設を設置している集合住宅(管理組合)の地デジ対応済率は25.8%で、対応遅れもはなはだしい、これも地デジへの改修費用負担が重荷になっているものと思われる。

この状況からすると、期限までの地デジへの移行は非常に難しい状況になりつつあるとしかいえない。この危機を乗り越えるには、現在の電波障害調査や改修工事の自己調査・自己負担ではなく、電波障害地域や原因建物の調査を国が積極的に行い、該当地域で対応協議会を立ち上げ、対応策を提案し、費用の負担も国が相当額を持つ方法しかないのではと思うところである。

また、もう一つはアナログ波の停波を先送りして、一時期は両波が受信できる時期を設けることである。既に国はCATV事業者に地デジ波をアナログ波に変換する「デジアナ変換」を一定期間設けることを要請しているようだが、CATV加入者にはよいが非加入者には恩恵がない。

国は思い切った対応策を講じない限り期限には間に合わないのではないだろうか。

(論説委員会)


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