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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

379号 高齢化と自主管理,両立は

東京都下のある管理組合。38戸、築39年を超え、65歳以上の比率は、来年78%を超える。自主管理を貫いてきたが、これから維持できるだろうか。日住協への相談が舞い込んだ。管理費は4千円台。管理費、修繕積立金を増額するにも、年金生活者が過半を占め、増額や一時負担金の徴収はできない。自主管理から管理会社へ全面委託すれば、管理費は、3,4倍に跳ね上がると予測される。

埼玉県内の築39年、270戸の団地。窓口、会計収納業務は、管理会社に委託しているが、他は自主管理、一部委託管理という形だ。役員は20名、高齢、介護などで就任を断る住民が増えてきた。神奈川県内のある大型団地も、高齢化が深刻になる中で、完全自主管理から、一部委託管理に切り替えられるか模索中だ。管理費は、月2500円、委託管理に切り替えれば、跳ね上がるのは必至だ。「すぐには踏み切れない、他の団地と連携して、知恵を出し合って何とか解決したい」と理事の一人は苦悶する。

年金生活者の多い高齢化マンションは、管理費、積立金の値上げは、ほぼ不可能だ。例えば、委託は、窓口、会計収納業務に限定して、他の植栽、日常修繕、清掃、検査などの業務は,管理組合で直接発注する方式に切り替える。理事会業務を支援する形で、過去に営繕、大規模修繕工事を担当した理事経験者で、チームを編成、中長期的に取り組む。

理事の定数を減らす手もある。10名定数なら5、6名に減らす。担当業務を、複数制にし、例えば、植栽・駐車場を一人の理事が担当する。役員報酬を出しているなら定数削減で、支出も減る。

最大の問題は大規模修繕工事で、高経年マンションは、給排水設備、サッシ交換などやっかいで費用のかさむ工事が控える。これも、前述したチームの協力と定数削減した理事会で、臨めないか。また、同じ高齢マンション同士で、若干の実施年度は調整して、同時期に施工し、同じ設計コンサル、同じ施工業者を指名する。大型工事になるから、資材調達など規模の原理が働いて、請負金額も安くなるはずだ。この場合、管理組合同士の情報調整は、日住協のような管理組合団体が担うことも可能かもしれない。


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