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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

389号 管理会社のあるべき姿とは

最近は管理会社の再編―合従連衡がすさまじい。その背景には、管理業界の寡占化の流れがある。しかし、こうした流れは必ずしも管理会社の健全化、管理業務の適切な遂行に繋がっているわけではない。むしろ、災害対策や専有部サービスの拡充など、本来の管理業務とは離れたところでの「サービス」競争が目立っている。そこで、そもそも管理会社とは何か、管理会社の本来の役割とは何かについて考えたい。

管理会社とは、実はその名称とは異なり、「管理の会社」ではなく、「管理業務実施会社」の筈である。「管理会社」と名乗っているから、そもそも管理会社とは何かが改めて問われざるをえないのである。管理会社は、管理の主体である管理組合との「管理委託契約」(本来は、「管理業務委託契約」)に基づき「管理業務」を遂行する会社である。

したがって、管理会社の本来の役割は、管理の主体である管理組合の自立性を前提とし、そこからの発注による「管理業務」を適切・誠実に遂行するところにある。管理会社が、管理組合に対して「新任理事長への指導」や「理事会運営支援」「総会運営支援」等を行なうのは、管理会社の役割からの逸脱である。管理会社は、「管理」の領域に関与すべきではない。

しかし、それでは輪番制で毎年理事が交代する管理組合が多いなかで、理事会や総会運営ができないということが言われる。しかし、組合運営を管理会社に依存してしまえば、管理業務の委託―受託という利害関係の対立する管理組合・管理会社間の緊張関係が弱体化する。管理組合の自立が何よりも重要である。

そのうえで、管理会社には上記原則を踏まえて、管理組合の自立を側面から促す対応を要請したい。その一例が、理事会運営支援や総会運営支援などの組合運営支援については、自らの業務とするのではなく、管理組合団体等の情報を管理組合に提供し、その自立を支えるということである。現在の管理会社の合従連衡を超えて、こうした本来の管理会社像を明確にした管理会社が生まれてくることを望みたい。


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