NPO日住協|特定非営利活動法人日本住宅管理組合協議会 > 398号 標準管理規約改正等のパブリックコメント始まる

論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

398号 標準管理規約改正等のパブリックコメント始まる

コミュニティ条項の削除などの逆行案に反対

延び延びになっていた標準管理規約の改正等に関するパブリックコメント募集が十月二一日にようやく発表された。基本的な内容は、三月に公表された「検討会」報告書とほぼ同じであるが、今回の標準管理規約と同コメント及び適正化指針の改正案に即して、改めて取り上げたい。

そもそも標準管理規約の性格は、管理組合が規約を作成あるいは改正のさいに、参考にするというものである。基準として押しつけられるべきものではないから、管理組合がその取捨を自主的に判断すればよい。しかし、それにもかかわらず、今回の改正案には「運営はこうすべきだ」「管理組合のあり方はこうだ」という類の理念、考え方の押しつけ的な記述が多い。

そのうえ、参考とはいうものの、実際には八~九割の管理組合が標準管理規約に準拠した規約を持つという現実があるため、管理組合団体として内容についてきちんと意見を表明する必要がある。また、個々の管理組合や区分所有者個人としても、パブリックコメント募集に応じ、意見の表明をされることを期待したい。

内容的には、すでに今年の六~七月にこの欄でのべたが、まず「コミュニティ条項」を標準管理規約の本文から削除したことは、管理組合の実態や理念を全く考慮しようとしない重大な逆行策である。たしかに、「検討会」報告書への各方面からの批判に対応して、「マンション管理適正化指針」に新たにコミュニティ形成を重視するとの文章を加えたことは事実である。しかし、肝心の規約本文から削除したのでは、それに準拠する管理組合は活動上の根拠を欠くことになり、軽視につながることは明らかである。さらに、それと合わせて重要な問題点として、外部専門家の活用、とくに理事会を廃止する管理形態を標準管理規約のなかに持ち込むことは、管理の主体としての区分所有者をないがしろにすることであり、とうてい認められない。

われわれの見解の詳細は、今年七月に公表(NPO日住協ホームページ)したが、分譲価格等を基準にした議決権割合(基準の客観性に疑問)、会計情報・管理情報などの開示問題をはじめ、マンションの所有関係そのものや管理組合と区分所有者のプライバシーにかかわる重大問題が、十分な議論もなく標準管理規約や同コメントに取り入れられることも不適切である。

日住協見解の詳細は、七月に発表した見解の改定版として、今回のパブリックコメントに対応した形で改めて公表するが、とりあえずここにわれわれの基本的見解を表明する。
(NPO日住協論説委員会)


関連記事