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400号 超高齢化とマンション再生法

建替えか、長寿命化か、マンションの在り方に関して、全国マンション管理組合連合会(全管連、18団体、22万世帯)が、2015年9月の通常総会で、「マンションの改良による再生等を円滑に促進するための法律案」(マンション再生法)制定の提唱を議決した。年明けから、国交省、マンション関連団体、各政党に働きかけるなど、幅広く運動を展開しようとしている。

マンションに関する法律は、区分所有法、マンション建替え円滑化法等があるが、長寿命化を目指すための条件整備、区分所有法などの改正をも視野に入れた法律の提案は、初めてだ。

法案は、わずか6条からなるが、今後の論議、指摘を受け実際の法案は、10数条にわたるはずだ。

法案の趣旨は、ハードルの高い建替えより、大規模修繕等で改良、改善を繰り返して長寿命化を目指そうとする。大規模修繕を繰り返せば、長寿命化するのだから、特別な法律は必要ない、という反論もある。しかし、マンションに長く住み続けるため、増築・減築、共用部・専有部と一体となった配管の更新、革命的な技術が開発されれば、階段室へのエレベーターの導入などを視野にいれ、あくまでも長寿命化を追い求めてゆく。

マンション再生という言葉は、建替え、長寿命化を目指す改良・改修のふたつの解釈がある。国交省などは、再生を建替えととらえることが多い。2年前に設置された国交省の「住宅団地の再生のありかたに関する検討会」は、団地建替えをイメージした提案になるとみられ、近く結論が出される。

建替えに成功したマンションは、全国にある10万件のマンションのうち、これまで202件(阪神淡路大震災による建替え120件は除く、東京都調べ)しかない。

しかもそのうち、117件は東京都内の建替えだ。築30年超のマンションが150万戸を超え、住民の高齢化、建替え資金の確保の問題などで、建替えは、ますます困難さを増す。

大手開発業者のなかで、主流だった建替えの勧めではなく「100年マンションの育て方」として延命に力点を置いた提案をする業者も出てきた。時代は、再生のうち、長寿命化へふれてきた、とみている。(NPO日住協論説委員会)


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