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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

401号 総会での合意形成と理事の活動責任

本欄では二回にわたって「理事は総会で発言できるか」を論じた。趣旨は、理事は区分所有者としての資格で議案への反対意見をふくめて自由に発言できる、しかしいったん総会で合意形成が成り、議案が採択された後は、その決定内容を誠実に実行する義務があるのはもちろんである、というものであった。

前二回の論談では総会での理事の発言権の有無に焦点があったが、今回は、総会決定後の理事の責任、義務に焦点をあててのべたい。

マンション管理組合では実例はあまりないが、一般の企業では役員をふくむ社員全員に、競業禁止や兼業禁止の就業規則があるのが当然とされている。この競業禁止の理由は、自ら営みあるいは勤めている事業に従事しながら同時に他の同種事業にたずさわるという事態になれば、必然的に顧客の取りあいになり、本来の事業の発展を妨げ、利益を損なう事態を生じることが必至であるからである。

NPO日住協は、いま国交省が標準管理規約改正案をつうじて推進しようとしているマンション管理に外部専門家を導入して理事会の役割を縮小したり、さらには理事会を廃止したりする方向を標準化しようとする動きにたいしては、区分所有者の利益に反するものとして真正面から反対している。

ところが最近、この国交省の動きに呼応して「生業として自立できるビジネスモデル」を構築することを主目的とする勉強会にNPO日住協の理事が参加するという残念な事態が生じた。これは前記の理由からとうてい許されない行為である。そこで日住協理事会として当事者に勉強会への不参加を求めたが、同意を得られなかった。そのため理事会としては、態度を改めないなら理事を辞任すべきだと理事辞職を勧告するとともに、該当者の理事としての活動を停止せざるを得なくなった。

きわめて遺憾な事態だが、皆さんのご理解をお願いするとともに、理事会として、会員管理組合を中心にマンション管理組合の本当の利益をまもるために、引き続き努力していくことを誓うものである。(NPO論説委員会)


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