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345号 監事の役割、見直そう

5,6月は管理組合の総会シーズン。役員改選が行われる。

その中で、監事の存在をどう位置付けているだろうか。順番が回ってきたが、仕事が忙しい、監事しかできません、と最初から監事狙いの組合員もいる。監事ならできそう、というひともいる。「でもしか監事」である。理事長、会計、営繕、総務などの理事に比べ、日常業務は確かに少ない。

国交省が近く公表する予定のマンション標準管理規約(単棟型)改正案コメントによると、「監事は,監査体制の充実のため、可能な限り複数名とすることが望ましい」とされ、「複数の監事を選任した場合は、それぞれが単独で監事としての行為をすることができるので、複数の監事間の職務の分担について、規約等で定めておくことが望ましい」と定めている。例えば、一人は会計・経理をみて、一人は業務監査の責任を持つ、という形である。

現状の監事は、経理監査だけで、業務監査は手つかず、というより求められていないというのが、現状のようだ。確かに、業務監査はマンションの実情、管理組合の運営に精通していないとむづかしい。下手に手を出すと、同じ住民である理事長や理事の仕事にケチをつけるのか、と取られかねない。「監査の実施にあたって、(弁護士、建築士、公認会計士、マンション管理士など)専門的知識を有する者を活用することも考えられる」とも書かれている。業務監査について、専門家を活用してもかまわない、ということだ。

しかし、相談する側にきちんとした姿勢がないと、専門家も使いこなせない。

最近、一部で、管理組合活動が停滞しているということを耳にする。1年間、大過なく過ごせばいいや、という空気がそうさせるのだろうが、監事が目を光らせていれば、理事会の姿勢も変わってくるのではないか。

マンション標準管理規約41条には、監事の業務として、①管理組合の業務の執行、財産の状況を総会に報告する②管理組合の業務の執行、財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる、と定められ、決して軽くない役目だ。

ある管理組合では、監事は理事長経験者が就任することを暗黙の了解事項にしている。監事は、理事会に出席し、発言できるが、議決権はないとされている。だからこそ束縛のない御目付け役として、業務の執行を評価できる。監事の役割をもっと見直して、管理組合活動の活性化に役立てられないか。

(論説委員会)


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