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論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

407号 広い視野に立って、現実的に~規約改正作業に思う~

広い視野に立って、現実的に~規約改正作業に思う~

このところ、いくつかの管理組合の規約改正作業に関わる機会があった。そこで共通に感じた点をのべたい。

ひとつは、当該の管理組合にとって本当に規約改正の必要性があるかどうか、ということである。長年これまでの規約を使ってきてそれほど大きな問題が起こらなかったということは、それなりの理由があるのであって、改正には相応の根拠が必要である。

これは専門的な用語だが、国会で法律の制定、改廃をするときによく「立法事実」の存在があるかどうかが問われる。制定、改廃が必要な「事実」関係があるかどうかということである。

実は、規約の改正にとりかかった管理組合のなかには、その理由が「古くなった」とか「他の組合などで改正の動きがあるから」と、内部的な必然性が十分検討されたかどうかかならずしも明確でないケースがある。一般的には内部から声が出て、前記したところの「制定、改廃が必要な事実」が確認されてはじめて改正に取り組むべきなのである。

つぎには、細部をこまかく議論することも必要ではあるが、それに先だって大局的な立場から、広い視野に立って、基本的な方向を決めることが抜けがちなことである。規約であるからには、あらゆる場合に対応できることが求められる。だからといって、例外的なケースに全部対応するよう詳細な条文を検討し出すと際限なくなる。それでも個々のケースに直面したときには、条文の解釈をめぐって必ずといってよいほど、意見の違いが出てくるものである。だから基本的な方針を確立して一定の条文を決めれば、あとは問題が発生する都度、対応するのが現実的で、実際的だと思われる。

第三には、規約を作れば(変えれば)すぐその通りに徹底するか、実行できるかというと、そうはいかない。できた規約の内容を組合員全体によく理解してもらうようPRに努めるとともに、実態をみながら柔軟に対応していく必要がある。規約改正で終わりではなく、管理運営の出発点であることに留意しておきたい。(NPO日住協論説委員会)


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