論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

427号 組織再編で不適切コンサルに立ち向かう

マンションの大規模修繕で、安い見積もりで改修設計を請けた設計コンサルタントが、帳尻合わせに施工業者に裏金を要求する不適切コンサルタント問題。1年5カ月前に広報誌でこの問題に火をつけたMARTA(マンションリフォーム技術協会、柴田幸夫・会長)が3月に組織を改編、クリーンコンサルタント連合会(CCU)を立ち上げた。MARTAは、コンサルタントと施工業者(約50社)からなる組織だが、今回、コンサルタントがCCUとして独立、一般社団法人化を目指す。柴田幸夫会長は退き、CCU会長に専念する。これまで、コンサルと施工業者が一緒になった組織で、コンサルだけが業務の透明さを強調するのはわかりにくい、という声もあった。今回の再編で、柴田会長は「コンサルと施工業者の境を明確にしたうえで、マンション管理組合からの発注の業務、特に大規模修繕工事の業務のクリ-ン度をさらに高めたい」としている。

再編で、CCU の会員の資格として、以下の5団体に所属する改修設計事務所とした。日本建築家協会関東甲信越支部メンテナンス部会、マンションリフォーム技術協会、マンション・ユニオン保全設計協同組合、建築再生総合設計協同組合、横浜マンション管理組合ネットワーク技術者部会(浜管ネット)。

また、それぞれの事務所が、クリーンコンサルタント宣言を行っていること、も条件とした。発起人として、奥澤健一、島村利彦、尾崎京一郎、星川晃二郎、今井章晴。田中昭光、町田信男、宮城秋治、山田俊二の9氏が名を連ねている。

MARTAが不適切コンサルタント問題を提起したにも拘わらず、マンション大規模修繕の状況は、「一部のコンサルタントが施工業者からバックマージンを要求する悪習はなくなっていない」と柴田会長は見る。住民の高齢化と高経年化が年ごとに顕著になっているマンションの現状のもとで、管理組合をないがしろにするようなコンサルの根絶はすべての管理組合にとって緊急の課題である。CCUの立ち上げを知ってMARTAの25名前後のコンサルタント会員から5、6名の新規会員が増えたという。志の高いコンサルタントが結集した形だが、不適切コンサルは、関西などをはじめ全国的に聞こえてくる。東京を中心に首都圏を拠点にするCCU のクリーンコンサル運動が全国にまで広がることを期待し、支援をしていきたい。

(NPO日住協論説委員会)

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