論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

428号 自立管理とは何か ~NPO日住協50周年に向けて~

自らで判断する

NPO日住協はいま50周年に向け、自立管理の推進・充実を課題として打ち出すことにしている。自立管理とは何か、改めて考えてみたい。一般にマンション管理の方式には委託管理と自主管理とがあるとされている。管理会社に業務を委託するのが前者で、委託しないのが後者である。自立管理とは、管理の方式ではなく管理の実態をいう。委託、自主のどちらの管理方式であっても、組合員(理事会)が自立して自ら判断し、方針を決める管理組合であれば、すべて自立管理に該当すると考えられる。したがって、NPO日住協の会員管理組合は、程度の差はあっても、いずれも自立管理をおこなっているといえる。

自立管理の充実

もともとNPO日住協は、分譲者である日本住宅公団のベランダ落下などの瑕疵を解決する運動のなかからできた組織である。したがって、管理組合が協力し合って自分たちで問題の解決を進めようとする自立的組織が出発点である。現在は組合員高齢化の進展からいっても、委託管理が増えており、その役割を評価していることは当然である。しかし、全面委託管理といえども、収納や窓口業務、清掃や修繕など業務を委託しているのであって、理事会や総会など運営方針の決定、日常の広報や相談など理事会と組合員間のコミュニケーションなどはなくならない。これらの充実はどの管理方式の組合でも課題である。

議事録をとってみれば

具体的課題をあげてみれば、たとえば理事会や総会の議事録(案)を管理会社に作成依頼しているところは相当数にのぼる。案といいながら事実上丸投げの組合もあり、管理会社によっては管理組合の要求があっても直すことに抵抗するような態度をとるところさえある。最近の国会における官庁文書の改ざんをめぐる論争でも分かるように、公式文書の正確性、厳密性は組織運営の基本である。議事録作成を他者、とくに利害関係の異なる管理会社の人間に委ねるなど本来ありえないことである。こうした点の改善をはじめ、管理組合が自立管理の充実をめざして、運営をもう一度見直すことを期待したい。

(NPO日住協論説委員会)

Related posts:

  1. 407号 広い視野に立って、現実的に~規約改正作業に思う~