論談集合住宅管理新聞「アメニティ」論談

453号 新型コロナウイルス禍の大規模修繕工事をどうすべきか

国交省から出された文書

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。政府は4月16日には全ての都道府県に対して緊急事態宣言を発令した。管理組合は、総会の開催について戸惑いが拡がった。管理会社の窓口業務などの休止なども、混乱に拍車をかけた。
もう一つの課題が大規模修繕工事である。4月17日に国交省から建設業者団体宛てに「新型コロナウイルス感染症に係る緊急事態措置の対象が全国に拡大されたことに伴う工事等の対応について」という文書が出された。
「公共工事以外の建設工事についてもこれらの事業の継続のために必要な工事については継続することが求められるものと考えられます。」として、「公共工事については、(略)事業の継続性に留意しつつ(略)受注者からの申出があった場合には、受発注者間で協議を行った上で、工期の見直しやこれに伴い必要となる請負代金額の変更、一時中止の対応等、適切な措置を行うことと」とし、「この取扱いを民間工事の発注者にも参考送付している」とある。

工期の延長・一時中止も視野に入れる

「受発注者の故意又は過失により施工できなくなる場合を除き、(略)新型コロナウイルス感染症の影響により工事が施工できなくなる場合は、建設工事標準請負契約約款における「不可抗力」に該当するものと考えられます。この場合、民間工事標準請負契約約款(甲)・(乙)においては、受注者は発注者に工期の延長を請求でき、下請工事標準請負契約約款においては、元請負人は必要があるときは工事を中止し、工期の延長について元下間で協議することとしており、いずれの場合も増加する費用については発注者(元請負人)と受注者(下請負人)が協議をして決めることとされておりますので、適切な対応が図られるよう、傘下の建設業者等への周知をお願いいたします。」とある。

居住者と職人の健康に留意しよう

管理組合が発注している大規模修繕工事はどうすべきか。管理組合と施工会社に聞くと、施工中の工事は感染症に留意しながら進めているという。休憩時間をずらして3密に注意し、消毒液を置き、人との適切な距離を保つなど、新築工事とは異なり居住者が住んでいる中での工事なので緊張があるという。
管理組合は居住者に対する啓発と、万が一のことを視野に入れておきたい。施工会社にムリをさせないことも、発注者としての責務といえる。

(NPO日住協論説委員会)

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