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2012年12月 スタッフ会議(詳細報告)

今年最後のマンション相談・派遣業務スタッフの会議が、12月18日におこなわれました。

この日の検討テーマは「管理組合総会運営要領」で、首都圏マンション管理士会の書籍にある「運営要領」を検討しました。

報告者Kさんは、「総会運営にとって、わからないという管理組合役員の方にとって、この『要領』は大変便利なものと思います」と述べたあとで、気になる点、疑問点についていくつかの点を指摘しました。

そのうち、参加者からの問題提起もふくめて、主として議論になったのは、次のような点です。①運営要領の構成、②委任状では「委任者の意向の尊重」と「受任者の意向に任せる」こととの関係、「委任状を自己の利益のために行使してはならない」との指摘など、③議決権行使書の意義と扱い、④修正案の動議の認められる範囲、⑤採決に関し「白票」や「棄権」の意味、⑥修正案の採決方法、そのときの議決権行使書がどうなるかなど。

①運営要領の構成

運営要領の構成では、作成者は「総会の議事進行」を意図しているようだが、本来は総会招集から閉会後の議事録作成までふくむのがよく、会議のプログラムの順序に沿った記述が望ましいとの意見が多くありました。

②委任状では「委任者の意向の尊重」と「受任者の意向に任せる」こととの関係、「委任状を自己の利益のために行使してはならない」との指摘など

委任状の関係では、民法などの一般原則から言えば、運営要領は一定の根拠があると思われるが、問題は会議への委任状であり、当然討論の結果参加者自身でも意見が変わりうることが前提になっているから、基本的に「受任者の意向に任せる」ことが適切だと思われる。極端にいえば提案者の理事長でさえ、会場の討議の内容から「提案の取り下げ」や「否決」さえ考えることもあるとの指摘もありました。なお、首都圏管理士会の本の本文にある議長=理事長は委任状を会場の採決結果で按分するとの記述は適切でないということで一致しました。

③議決権行使書の意義と扱い

議決権行使書では、白紙委任状が議長=理事長に委任となることについて「さけるべき」との指摘をしている本もあることも挙げられましたが、標準管理規約のもとでは止むを得ないのではないか。やはり議長は、中立の立場で執行部以外から選ばれるのがよい、というあたりが大方の一致するところでした。

④修正案の動議の認められる範囲

修正動議の認められる範囲は、「要領」の記載が議題の書き方によって違ってくるような説明なので、甲論乙駁で紛糾しましたが、結局、値上げ議案でいえば、原案を超える金額の修正案は出せず、現行金額と値上げ提案との間の額しか出せないというのが妥当だろうということになりました。

⑤採決に関し「白票」や「棄権」の意味

白紙票と棄権との違いですが、本来は、白票は投票には参加している、棄権は投票に参加しないということで全く違う。しかし、実務上は両方とも出席者の数に入れたいという必要性があって、事実上同じに扱われているというのが実情です。また、棄権票とは言わないというが、投票用紙に「棄権」と書くものがあるとの指摘もありました。さらに全区分所有者の過半数で決定という規約では、賛成以外は白票も棄権もみな反対と同じになるということです。

⑥修正案の採決方法、そのときの議決権行使書がどうなるか

修正案の採決については、“三案以上の案があった場合に第一回投票で決議に必要な賛成票を得た案件がない場合は決選投票”という説明が書かれているが、違う。採決方法の基本は修正案一つひとつについて“賛成か反対か”を問うのが正しく、“三案を並べて、そのうちどれに賛成か”という採決は適切ではない。また、修正案が可決されれば、その部分の修正個所を含めた原案の採決を改めておこなうのである。

 

などが到達した結論で、たいへん活発に討論が行なわれました。最後に、出来上がったものにいろいろ意見をいうことはできるが、やがて自分たちで基準になる運営要領をつくることが必要ではないかという指摘がありました。

このスタッフ会議は、来年も毎月第三火曜日に開催される予定です。


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