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2012年11 スタッフ会議(詳細報告)

「訪問相談・派遣専門家スタッフ会議」は、11月20日、第10回会議がありました。

会議では恒例通り、この間の派遣等の事業の進行状況について、I管理組合の監査の援助が無事終了したことなどの報告がありました。ついで、相談内容のケース2例にかんして出席者から問題提起があり、意見交換がおこなわれました。前回から継続しておこなっている「規約点検」実習は、大石理事がおこなった実際の点検の内容報告があり、討議を行ないました。

最初の「意見交換」は二つありました。

一つは、組合活動協力金を導入した管理組合で、「協力金逃れ」のために実際には住んでいないのに入居届けを出し「偽装入居」している組合員への対策をどうしたらよいかという問題です。

もう一つは、理事に立候補したら「輪番制になっているので立候補はできない」と立候補が却下され、それを正当化する顧問マンション管理士の見解が出されたが、おかしい、なお管理規約は標準管理規約と同じで、輪番制の規定はない、というものです。

組合活動協力金の問題

組合活動協力金の問題については、まず参加者のほとんどすべてが「最高裁の判例はあるにしても、できるだけ導入しない方がよい」という見解でした。当該の管理組合理事会の意見は、総会で決定した協力金についてほとんどの人が応じているのに、住んでいないのに入居届けを出し、協力金を支払わないことに周りの住戸の批判もあるし、なんとか支払わせたいというものです。これにたいし、そもそも住んでいるかどうかを理事会が判断するのはむずかしい、住民登録を基準にするわけにもいかないし、週何日居たら住んでいることになるかという基準をつくることも困難であり、本人の申請によるしかないのではないか、と管理組合にたいして回答はしているが、納得されていないというものです。

「申請した以上、居住しているとういうことで、役員になってもらったり、いっせい清掃などに出てきてもらえばいいではないか」との発言もありました。とくに規約をみると、役員資格は居住者にしかありませんが、一方協力金の部分では「外住者又は1年以上の長期不在者で管理組合役員の任を果たすことが出来ない組合員」は協力金を納入しなければならないと、役員資格を奪っておいて、役員になれないから協力金というのは矛盾ではないかとの指摘もされました。また、管理費が安いことは安いのですが、協力金がその半額を超える額なので、その点も問題点だと指摘されました。

輪番制で立候補を許さない

二番目の輪番制で立候補を許さないという例は、このケースだけでなく相当ひろがっているとの指摘がありました。この例のマンション管理士の見解というのは、輪番制が組合員の義務感による役員就任を期待でき、多くの意見が取り入れられ、慣例となっていて役員の就任に事欠く事態でない以上、それを変更する実益に乏しい、というものです。拒否理由としては、明確な根拠にはなっていないようですが、討論で出たのは「慣習」が一定の法的根拠となるのではないかということです。ただし、規約(標準と同じ)から見て当然立候補できるのに慣例というだけで区分所有者としての基本的な権利を奪えるのかという点もだされました。

規約の点検

規約の点検では、大石理事が実際におこなった回答の報告があった後、対象になった管理組合が団地であったため、団地の場合の規約上の扱いで若干の議論がありました。
一つは、団地のばあい法律は「区分所有者」ではなく「団地建物所有者」の文言を使っているので、きちんと区分して表現をすべきだということと、「ややこしくて何とか簡単にしたい」というのであれば、用語を「組合員」で統一すれば解決できるというものです。
また、単棟と団地の区別では、一括管理のところも多く、大部分の業務はそれで支障がないが、訴訟手続きなど棟でしかできない事項があることをふまえた規約になっているかどうかは点検が必要だとの指摘もありました。

「規約点検」とは何か、規約のチェック、改正作業をするさいの基準、これらを扱うさいの標準管理規約の位置づけ

次に、前回の討議とまとめて、そもそも「規約点検」とは何か、規約のチェック、改正作業をするさいの基準、これらを扱うさいの標準管理規約の位置づけなどで討論を行ないました。
そこでは、当該管理組合の要請だとか、歴史や組合員の要求だとかをよく反映して行なうことの必要性が強調されました。また、NPO日住協の協力者として長年管理組合の規約改正作業を支援してきた名古屋清秀さんから、規約問題を扱う基準やポイント、留意点などが実際の経験にもとづいて発言されました。

次回12月18日のテーマは、「総会運営要領」の検討ということになりました。


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