NPO日住協|特定非営利活動法人日本住宅管理組合協議会 > NPO日住協「設立45周年記念シンポジウム 基調講演」の模様

NPO日住協「設立45周年記念シンポジウム 基調講演」の模様

設立45周年記念シンポジウム-基調講演の模様

高経年マンションの管理のありかた

講師:鎌野 邦樹
早稲田大学法科大学院教授・日本マンション学会副会長

日住協設立45周年記念シンポジウムに基調講演をさせていただき、大変光栄でございます。

築30年の高経年マンションが100万戸を超えたということで、高経年マンションの管理の方向を考えるという、シンポジウムのテーマでございますが、ハードよりソフトの話をというお話しですので、まずハードのことを少し触れ、その次に、居住者の高齢化、専門家の活用などと進めてゆきたいと思います。45年ともに歩みますというタイトルの45周年記念誌、そして昨日、日住協のホームページを見させていだきました。

鎌野那樹(早稲田大学法科大学院教授)

鎌野 那樹(早稲田大学法科大学院教授)

1969年に設立とありますが、私の専門としている区分所有法が1962年に制定されていますので、その4,5年後に日住協はできたわけです。区分所有法が制定された当時、全国のマンション戸数は1万戸くらいしかありませんでした。旧公団の団地型が多かったわけですが、そんななかで日住協ができたわけですね。だいたい基本的な法律というのは20年に1回くらいに見直されるものですが、区分所有法も1983年に大きな改正がされまして、建替えの制度などが取り入れられました。そして、最初制定された当時、1万戸だったマンションは、100万戸に増えました。日住協さんが、NPO法人の認証をとられたのは、2003年でございますが、その前年の2002年に区分所有法は、比較的大きな改正が行われ、その時には、マンションの数が、400万戸に増えました。

縮減社会の中のマンション運営

今日、マンションは600万戸時代になりましたが、日本の社会、団地、マンションを取り巻く状況は、大きく変わっております。高度成長時代とは打って変わって、今日では人口減少、高齢化が進み、縮減社会ですね。いわば成熟社会にあって、そうした中で、マンションの管理をどうしてゆくか、という時代だろうと思います。日住協のホームページにありましたが、本日のシンポジウムで、日住協の原点と歴史を振り返るとともに、マンションの管理をめぐる現状を考察するとありましたが、日本のマンションの管理の中心は、理事会方式です。一部業務を管理会社に委託することはあっても、区分所有者が役員になって、基本的には自分たちで管理するという形で、やってきています。その中で日住協さんの役割は大きかったと思います。

本来、区分所有法は管理者を想定して、いわゆる管理者、外部の専門家に管理を委託して、管理をすることが想定されています。決して理事会方式と矛盾するものではありませんが、高経年マンションが増える中で、管理をどういうふうに変えてゆくのか――それが今日の大きなテーマだろうと思います。

ホームページの中で、私の紹介をしていただいていて、区分所有法に造詣が深い、とありました。私の授業の中でも学生に、区分所有法の研究ではわが国で5本の指に入る、と言っているわけですが、日本では、区分所有法の専門家は5人くらいしかいないということを言っているわけです。

私が、区分所有法の研究をするきっかけになったのは、偶然のことでありまして、1999年に東京大学の名誉教授の稲本洋之助先生から、鎌野君、区分所有法のコンメンタール(日本評論社、コンメンタール区分所有法)を書いてみないかというお誘いを受けて、区分所有法を勉強させてもらったわけです。稲本先生と数年かけて勉強して、刊行して、10年前くらいに改訂版が出て、今また、周辺の法律が整い、社会も変わり出しているので、ここ1,2カ月、第3版ということで準備をしています。私が下書きをして、提出して、稲本先生が差し戻して、もう一度考えろ、というようなことで進めています。
コンメンタールは、日本評論社から出しましたが、稲本先生は、わたしの分身だからと言って力を入れていまして、一緒に研究をさせていただいています。

規約の閲覧で、迫られる新解釈で苦心

どういうことが問題になっているかといいますと区分所有法には、規約を閲覧させてくださいと、管理組合の事務所に来て、規約の保管者、理事長さんに、場合によっては窓口の管理員の方に求めてきた場合に、管理員さんは理事長の指示のもとに対処するのでしょうが、区分所有法によると、利害関係人から規約の閲覧の請求があった場合に、正当な理由がなければ拒んではならない、もし拒否した場合は、20万円の過料という重い規定になっています。稲本先生から、考えて検討せよとくる。

区分所有法には、規約が電磁的記録によって作られている場合は、データとしてパソコン上に処理されている規約の場合は、規約の保管場所で供しなければならないと書いてあるわけで、どう考えるか。先生から与えられた宿題というのは、今ではむしろメールに添付して送るという場合があろう、それができるのかと考えると、どこにも書いていない。管理組合の現場は、そういうことに遭遇するわけだから、そこまで書いておかないといけない、ということですね。

法律には、はっきりと保管場所で閲覧させなければならないとあるが、形式的にはメールで添付して送付という要求があっても、それは許されると解されます。しかし、拒否したら20万円の過料に処される。一面ではどうでもいいような問題かもしれませんが、メール添付したほうがいいじゃないかとも思うのですが、他方では法律違反でもある保管場所で閲覧と書いてある。そういうことはいかんとなる。結局、何とかひねりだしたのは、管理組合ごとの事情がある、法の条文も無視できない、過料の問題もあるが、それぞれの管理組合の状況に応じて、自分たちでどういう風に決定するか、集会の決議とか規約の定めがあれば、区分所有法の全体的な構成からそういうことになるのでは、と考えるわけです。一応の案を示してご批判をいただくつもりです。こんなことを日々やっているわけすね。

さて、高経年マンションのことですが、ただ年数がたってもそれが直ちに、老朽化するものでありません。私の考えでは、高経年マンションを老朽化、あるいは衰退させないためにはどう考えればいいか。それを考えるべきではないか。
三つに分けて、老朽化対策を考えたい。

マンションの耐震改修、法整備はできたが

一つ目は、建替えで、多くの人が望み、合意形成もでき、資金負担も比較的少なくて済んだ、いわばそういう幸運な立地があれば、それはそれで大いに結構だというケースです。多くの団地、マンションは、そういうわけにはいかない。建替えしたところで、余剰床がなければ、建替え費用はすべて区分所有者が負担しなければならない。まして高齢者が多い場合、費用負担に耐えられるか、5分の4の合意形成ができるかどうかということになる。その場合、現実を直視した場合に、建物を現状のまま、極力長寿命させることをまず第一に、考えるべきであろうと。しかし、そうはいっても、建物の安全性、耐震性で、近く大地震がかなりの確率で起きるとされる状況では、それは謙虚に受け止めて、やはり耐震化対策は必要不可欠とあろうと、そのうえで長寿命化を図ってゆくということになる。
その中で、建築物耐震改修促進法が昨年、成立しました。1981年以前の旧耐震マンションは、耐震強度が足らないという可能性があります。診断の結果一定の基準を満たさない建物は、大地震が起きた場合、建物が損壊したり、滅失したり、人の生命にもかかわります。それを法律によって、耐震改修マンション、耐震改修認定マンションとして特別な措置を講じましょう、ということです。区分所有法によって、共用部分の変更ということで、4分の3以上の特別決議が必要とされるのに対して、要件を緩和して普通決議で耐震改修ができるようにようにしよう、相応の補助も行政の方で行いましょうと、そのような法律です。耐震は安全性の問題、人の生命にかかわるということが真剣に受け止められなくてはいけません。そういう前提として長寿命化かということは第一義ですが、何分、費用負担という問題もありますし、これをどう組織立ててゆくかという問題でもあります。後で指摘しますソフトの問題、管理組合としてこれをどう実行してゆくか、という問題でございます。

ただ、1点だけ法律家として申し上げたいのは、区分所有法にはその点、法的には義務付けられていません。一応、区分所有法3条には、当然に、団体を構成し、集会を開き、規約をさだめ、管理者を定めることができるとありますが、別に管理者を定めなくてもいい、集会を開かなくていいということになっている。ましてや、耐震診断を受けなくてもいい、耐震改修もしなくていい、というのが法の大前提です。しかし、法としてそういう立法でよろしいかということが今後、問題になってこようかと思います。

この点では、ドイツの法律では、日本の区分所有法に当たる法律のなかに、いわゆる秩序ある管理は、すべての区分所有者の権利であると同時に義務である、としている。ですからそれを怠っている場合には、そのことを管理者あるいは他の区分所有者全員に求めることができる、最終的には、裁判所に訴え、判決があれば、それを強制できるというような立法もあります。そういう立法が日本になじむかどうかでありますが、すくなくとも法の規定がなくても、条理上、そういうことは真剣に考えておく必要があります。

さて次に仮に、何らかの形で耐震改修を終えて、あるいは、耐震診断をしてみたら、わがマンション、団地に問題がないということであれば、大いに結構ですが、私もそうですが、定期的な健康診断というのは、なかなか受けるのが嫌なものです。何もないということで安心できるが、悪い結果が出ることも予想されるわけです。ですが、やはり必要なことですね。第二の問題として、耐震改修以外の社会や時代のニーズに対応した改修、省エネ改修とかがあります。お住いの高齢者、区分所有者などへの対応、2,30年前にはない区分所有者あるいは社会のニーズに合わせて、そのマンション、団地の共用部の敷地を生かすことが考えられます。費用負担の問題が出てくると、相当数の賛成が得られないと実施がなかなかむずかしいということで、改修の優先順位とか内容とかの問題、負担がより少なくて、より多くの効果が上がるような工夫が必要になってくるかと思います。非常にむずかしいエレベーターの増設、車いす対応で段差をなくす、スロープをつくるなど広い意味での改修が必要になります。そこで、法的な問題として、法律家の一つの課題ですが、どういうふうに現在の区分所有法で定めている多数決の要件を緩和するか、あるものに限って、先ほどの耐震改修と同じように、有益で公益にもかなう要件を緩和して、過半数決議でも議決できるようにする、あるいは専有部分の改修もその中に取り込めるというような方策が考えられるのかと思います。これも、あとでお話するような、ソフトの問題とどこがどんな形でどういう事業が、それが実施できるかという問題になろうかと思います。
そこで避けられないのは、よりよく改修をして、耐震改修を含めて、長寿命化せよといっても、どうやら私が調べた限りでは、とくにヨーロッパなどでは、もうそれでずっと行くんだ、100年、200年、場合によっては、300年というイメージが定着し、ヨーロッパなどでは、一部の国では、アメリカ以外の国で、マンション、団地の縮減、そのあとの終末をどういう風にしてマンション、団地の締めくくりをするかということを考えておく必要があるという考えも出てきております。

ですが、たとえば、建替え円滑化法ができたからどうのこうのということではなく、長寿命化、改修でできるだけ対応しようとする考えも出てきています。終末とか最後の締めくくりをそろそろ考えなくてはいけないと思います。その際のキーワードとして、区分所有法では廃止された制度、あるいは、先ほど成立したマンション建替え円滑化法改正で廃止された制度にある程度ヒントがあるのではないか。それをまた、ある意味では、違った形で復活させる必要があるのではないか。と申しますのは、区分所有法で、5分の4で建て替えられるときに、過分の費用が必要とあるときに建替えるという条件が付いていました。と思います。過分の費用とはなにかがはっきりしないということで、阪神大震災のときも、それで紛糾したということで撤廃された。それを積極的に強化できるにしても、長寿命化しても、費用をかけても、余り効用というか、生じない、お金が無駄になるような状況が考えられないようなこともない。ましてや管理をきちんとやっていないと、そういう状況が早く言えば、そういうことが終末、締めくくりを考える際の要件、2002年に削除されたが、そういうことが一つの媒介として終末、締めくくりの制度を考えるべきではないかということです。

改正建替え円滑化法の本質とは

それから危険、有害マンションということですが、改正されたばかりの建替え円滑化法は12月に施行されますが、旧法には危険、有害マンションということが規定されていました。おおざっぱにいえば、行政庁が指定して、行政が当該管理組合に建替えを勧告する、要するには、あなたのところは危険、有害だから建替えしなさい、そのためには居住者がいるわけですから、建替えたら、建替えに、参加できない、住むところがないということもあるわけですから、建替えまでに仮住居は必要であるということが当然に問題になってくる。それについては行政の方が、充分な手当をするという仕組みですね。しかし、実際にはそういう手当がなかなかむづかしい、行政も財政難だということで、結果的に、危険有害マンションの指定ができない、ということで、結果的に廃止された。私の思うところは、今回の建替え円滑化法は、危険有害マンション制度はなくなったが、それを形をかえて、耐震不足マンションを、危険有害という言葉は使っていませんが、要除却認定マンションとした。同じようなことですね。立法担当者の腕の見せ所ですが、危険有害というとあまり、気持ちよくない、除却が必要なマンションであるという形で、それを行政ではなく、買受人をあらかじめ決められて、そこで計画をたてさせて、実際は売却なのだが、あるいは建替えに誘導してゆこうということです。敷地を買受人に売って、区分所有者は分配金を得ることになります。マンションに建替えしますと、容積率を緩和しますよ、とされています。危険、有害マンションを削除して消えたかにみえても、本質的な形で復活させたということです。

そんな制度はおかしいと否定するわけではありませんが、そういう風に見ることもできるわけです。ただし、これも限界があるかなと思いますが、マンションが建つ、買受人が現われ、分配金がえられるということでないと、5分の4の合意形成はえられない。今日の建替えですが、比較的条件のいいところでないと、なかなか、この制度は広く、あるいはあまねく普及するということにはならない。そうすると、もう一歩踏み込んだ制度を考える必要がある。当面のマンションの問題ではありませんが、まだまだ先の話ではありませんが、そろそろそういう準備を始めておかないという時期であろうと思います。もちろん、健康診断と同じように、悪いところが見つかっても、手術が必要でなければ、する必要がないわけで、まあ、自分の健康を回復する、あるいは維持するというようなことで、いろいろな方策を講ずればいいのであって、いきなりドラステックなことにはならないでしゅが、第3の点を視野に入れておく必要があろうかと思います。

高経年マンションの高齢化対策は

次に、ソフト面の話です。まず、長寿命化、費用負担を考えつつ、改良、改修だということについて、管理組合はどう対処すればいいかということになります。かつてのような経済成長は見込めない、若い元気な人がどんどん入ってくるということはなくなった。20年、30年前はそうだったでしょうが、そういう方はますます少なくなっている。そういう中で、マンションの管理を活発化させてゆくという問題です。45年記念誌の中にも、高齢者のための施策、理事長、管理組合の中で、高齢化しているので、委員のなり手不足などの問題が生じているということの中で、どう管理を進めてゆくかということです。
次に、管理の方式を今一度、検討するとうことですが、昨今、第三者管理方式、管理者管理方式のことが声高に言われていますが、費用負担の問題がありますし、これまでの経験のこともありますし、やはり、十分検討すべきだし、とくに日住協が主導してきた理事会方式を少しずつ改良して、それとの選択、調和を図ることが十分考えられると思います。

私の経験でいうと、私のマンションのお隣の団地が日住協の会員になっていて、わたしはそこの隣の比較的新しいマンションに住んでいますが、昨年とことし、管理組合の役員をやらせていただきました。素性を明らかにしないようにして、私の出番があまりないようにしていましたが、理事長さんに、鎌野さんしっかり役員をやってくださいね、日本には区分所有法という法律がありますよ、と言われました。義務ですからといわれて、私は、わかりましたと。非常に円満に行っているわけです。そこで、管理会社の方が見えて、役員さんは大変ですから、私の方でお手伝いをさせていただきますからということで、委託料を値上げしたいということらしい。その代わりに管理員の勤務時間を長くするとか、場合によっては、運営について積極的にお手伝いしましょうということです。そのとき、理事長さんは管理会社の方に、今まで我々の理事会は管理会社にご迷惑をおかけしたことはありません、多少年寄りが増えたが、不都合が生じたことはないし、皆さんお元気で、時間は十分あるので熱心にやっていただける、今のところ問題はないと思いますと、管理会社の提案を一蹴され、素晴らしい理事長だなと感じました。

マンションの終末、締めくくりを視野に

そういうことで、それぞれの状況に応じて、選択をすればいいし、高齢者が多いといっても、一般的に、前期高齢者といわれるような方は非常に熱心ですね。とはいっても10年、20年後は、20年後はそうはいかない。そういう時の選択肢として、お金の問題もありますが、第三者管理という方式も一つの検討対象になるのかなと考えます。
もうひとつは、そろそろ考えなくてはいけない、マンションの終末、締めくくりをどうするかですね。もちろん建替えとか大規模に再生するということになれば、どのくらいお金がかかるのか、そして、やはり専門家の手助けが必要になると思います。どういう方法があり、どういう方法が可能なのか、内部にいてはわからない。そういった時に、管理会社の専門性を持った人、マンション管理士、弁護士、税理士、会計士、建築士等などに依頼することもありますし、そういった人の費用負担が発生します。それをどう捻出するかが問題になってくるかと思います。

マンション、団地には、短所もあるけれども,長所もあります。比較的豊かな敷地とか、共用スペースがあり、それを今の時代の区分所有者のニーズに合った形で活用できないだろうかという問題意識ですね。こうしたところの基本的な考え方を、小林秀樹先生に教えていただきました。

そこで管理組合の積極的管理、経営的管理ですが、当初のように、何とか維持しよう、お金をかけましょう、管理費もそれなりに集める、値上げもある程度考えられるという状況がいまは、変わってきました。そのなかで、どのように、縮減しつつある郊外市街地にあって、新たにマンション、団地をどう維持し、活性化させるかということですね。

積極的管理、経営的管理の業務内容ですが、少し説明させていただきます。
三つくらいのことが考えられます。

管理組合の収益増対策

これは比較的大きな団地などでは実施されていると思いますが、敷地の一部を駐車場として、近隣などに貸して収入を得る、さらにもう一歩、進めて、資金獲得のためでなくて、区分所有者の有益な福祉施設、コンビニでもいい。そういうものを呼び込むというようなことですね。要するに団地内に利便施設を設ける、ということです。

それから、生活サービス業務。既に実施している管理組合もありますが、最近、空家が多くなりました。空住戸の区分所有者が貸したくても、借り手がいない。あるいは思うような家賃で貸せない。ただ、じっとしていると管理費だけが徴収され、むしろマイナスの財産になるということになりやすい。それを何とか、利用できないか。同じ団地ではないが、10年前に私の母親を隣の団地に呼び寄せて、歩いて5分くらいのところに90歳を超えた母親がいますが、同じ団地内に親を呼び寄せたり、あるいは家財道具の保管場所       ということで借りた。そういうニーズがあるかもしれません。そういうことに管理組合が取次ぎをする、法的にはなかなか微妙でして、いわゆる媒介業務になってしまう。          一方では区分所有法の管理組合の管理の範囲を超える、他方では宅建業法の縛りがある。しかし、こういうことは可能ではないか、というのは、掲示版の使用、広報紙への掲載、場合によっては月に2千円とか3千円とかで、管理組合の掲示板にそういう情報を見やすいところに掲示して、団地内に貸したり借りたりという方がいたら、連絡してもらう。管理組合からみれば管理組合の対象物である掲示板を使用させているだけですから、管理の範囲内ですから、これはクリアできるのではないでしょうか。

慎重に考えれば、そういうことを積極的にできるということで集会の普通決議が必要でしょうけれども、こんな取次業務は、管理組合の業務ではないという考え方もありえますが、私は可能であろうと思います。前法務大臣がうちはを討議資料だとしたことより、よほど問題のないことだろうと思います。

管理費の負担が大変だという住戸については、それを無償で提供いただく、その代りに、管理費を免除するというようなことで、共用部分ということで利用できないか。ただしそういう希望者が多くて、かなりの部分、共用部分だらけというのも困りますので、どうするか集会の決議というか、それぞれのマンション、団地の状況に応じて、ということになろうかと思います。そのように、いろいろな工夫が必要であり、私はどちらかというと、研究者として言いっぱなしで、実態を知らないとかそんなのはなかなかむずかしいというご意見ご批判もあろうかと思いますが、これからのシンポジウムの場で、さらにすこし議論したいと思います。
ご静聴どうもありがとうございました。


関連記事