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賛助会員 トップに聞く 株式会社マルナカ 中尾 慧理夫 社長

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株式会社マルナカ 中尾 慧理夫 社長

 

 

 

 

 

 

(聞き手・日住協会長 川上湛永)

NPO日住協には、約50社の賛助会員が登録されています。マンション改修専業、設備改修、給排水菅改修、塗装、外壁改修、電気設備など業種も多く、マンションの改修のすべてを網羅しています。どんな会社なのか、何を売りにしているのか、マンションのこれからをどう展望しているのかなどを経営のトップに聞きます。随時、掲載の予定です。
第1回目は、給排水設備改修、水まわり関連のリニューアル工事などを手掛ける、
㈱マルナカの中尾 慧理夫(なかお・えりお)社長(74)に登場願いました。


マンションの排水管の更生工事が売りですね。マルライナー工法として、宣伝してますね。

中尾 : そうです。マルライナー工法は、1990年代初頭から開発に着手し、試行錯誤を繰り返しながら実験を重ね、1999年に実用化に成功いたしました。
排水管は30年近くたつと、内部にさびが発生したり、穴が開くなどで漏水事故が起きてきます。排水管を替える更新工事がありますが、使用している鋼管の内部に樹脂などを利用してコーテングする工法があります。私どもの工法は、老朽化した排水管の中に、エポキシ樹脂を浸透させた芯材をパイプとして密着させます。エポキシ樹脂は、耐久性も高いから、更新するのと同じように使っていけます。

エポキシ樹脂をパイプの内壁に密着させるところは、この工法の真髄ですね。

マルライナーをもっと広めたいと語る中尾社長=平塚市の本社で

マルライナーをもっと広めたいと語る中尾社長=平塚市の本社で

中尾 : ポリエステル繊維、洋服とかにも使われる軍手のような生地ですが、これを芯材と言っています。この芯材に特別な装置で、エポキシ樹脂を染み込ませます。これを薄いポリエステルチューブとともに鋼管の中に、一定の圧力をかけておしこんでゆきます。途中で、ポリエステルチューブと芯材をひっくりかえす、反転といっていますが、この反転で鋼管に樹脂を染み込ませた芯材がぴったり密着するわけです。2時間半ほどで、樹脂は硬化します。そうしたら、ポリエステルチューブを引き抜きます。ポリエステルとエポキシ樹脂は、親和性がないから、決してくっつかない。樹脂は、青色ですから、鋼管の中に、青色のパイプがもぅひとつ形成されると考えていただければいいですね。

 

老朽化した鋼管は、あらかじめさびを落とすのでしょう。

中尾 : そうです、特別な装置で、チェーンを回転させ、内部のさびなどを叩き落とします。これをやらないと、樹脂が均一に密着しません。

大がかりな装置をマンションの現場に運び込むのですか?

中尾 : いや、芯材をおしこむコンプレッサーにしても、ごく小型で、マンションの廊下や踊り場で、作業をやります。小型設備で、短時間で、更新より安上がりで、騒音も出さない、この工法の特徴です。

この工法には、前例があったのですか。

中尾 : 50年ほど前にイギリスで開発されました。ただ、排水管の本管とか、太い管で使用されていたのを、細い排水管でも可能にしたのが、日本の技術ですね。

最近では、マンションの浴室防水のひとつとして、排水トラップの施工も手掛けていますね。

中尾 : そう、トラップライナーとか、配管の距離が短いので、ショートライナー工法と称していますが、排水トラップを樹脂で包み込む工法で、施工が厄介だったのを解決したと評価され、日本総合住生活(JS)の管理する旧公団の賃貸住宅にも採用されてきています。

給水管の更生には、活用できませんか。

中尾 : 現在、ひとの口に入る給水には、使いません。給水管をそっくり取り替える更新工事は受けますが。ポリエステルの成分が、人体にどう影響するのか、万が一にでも不安がある以上、絶対に、給水には使いません。昨年、ある団地でマルライナー工法で、排水管の更生工事を実施し、並行して給水管は、更新工事で対応させていただきました。

マルライナー工法の耐用年数は

中尾 : 保証期間は10年です。しかし、耐久性は30年としています。保証期間と耐用年数を混同してみられがちですが、耐久性はあくまでも30年です。

これまでの工事実績は。

中尾 : 2011年頃からこれまで、施工を伸ばしてきましたが、350件、1万5千戸です。
マンションがほとんどですが、日本総合住生活(JS)の賃貸住宅にも採用されています。また、上野の東京国立博物館、赤坂迎賓館などでも採用されました。配管類を外さないで、施工できる点が評価されたのだと思います。

給排水菅の更新、更生工事は、築30年以上の老朽化したマンションでの施工が多く、この傾向はまだ続くと思われますが、いずれ需要が頭打ちになる恐れがありますね。

中尾 : そこを心配しています。首都圏のマンション、団地の住民は、高齢化が急速に進んでいます。70,80代の方の比率がぐんぐん上がっています。息子さんや娘さんの若い世帯は、団地に戻ってこない。わたしどもみたいな、住宅の部屋の中に入ることの多い業種は、このことをひしひしと感じますね。住まい方が変化してゆくのは、確実です。管理組合さんも大変ですが、我々も、どう対応してゆくか、すこしでも団地の再生に協力してゆこうと、考えています。

企業として対応策はどうしますか。

中尾 : 弊社は、主に、築30年以上の分譲住宅で工事をさせていただいていますが、たとえば、システムキッチン、10年も使うと奥さまも飽きてくる。替えようかという思いが強くなる。現場で、奥さまがたとお話ししていると、ひしひしと感じますね。そうしたニーズに機動的に対応できるように、室内専業のリフォーム工事を受けられる態勢などを早めに、構築しないと、取り残されるという危機感をもっています。
リフォームのご相談をいただくということは、室内作業をしている中で、安心感と信頼感を持っていただかないとできないことですので、社員一同、接客の基本を徹底していきたいと思っています。

株マルナカ 昭和41年2月創立。
本社は、神奈川県平塚市四之宮7-1-27。従業員30名。平成24年度の売り上げは、9億円

 

 


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