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理事長インタビュー 高洲3丁目住宅管理組合 猪苗代 辰夫 理事長

高洲3丁目住宅管理組合
猪苗代 辰夫 理事長(80)

(聞き手・川上湛永 NPO日住協会長)

インタビューには、猪苗代理事長のほか、福島久雄、富永康春副理事長にも同席していただいた。

団地ができて39年たちました。そろそろ建て替えというような話も出ていますか。

昨年整備した、平置き駐車場=高洲3丁目住宅で

猪苗代 : 「周辺の12の管理組合で、海浜地区情報連絡会をつくっています。同じような築年数のところが多いのですが、数年前からデベロッパーを入れて検討を始め、来年には建替えへという団地もありますが、うちは全くありません。現在の住宅を長くもたせるという方針ですね」

福島 : 「建替えを計画している団地は、敷地の余裕があって、空いた敷地に建替えて移る、という計画のようですが、うちは敷地が狭く、それは無理ですね」

住民の高齢化は進んでいますか。

猪苗代 : 「そうですね。地区内の高洲第3小学校、団地と一緒にできたのですが、第1回の卒業生は、もう50歳を超えましたからね。夫婦二人世帯も増えてきましたね。今年の総会で、団地は、あと40年はもたせたい、協力してくださいと挨拶しました」

団地内は、建物も、外構も整然としていて手入れが素晴らしいという印象を受けました。

猪苗代 : 「平成27年に第4回目の大規模修繕を計画していて、まず劣化調査から始めようと考えています。団地内の副理事長、建築専門家など12,3名で建築専門委員会を立ち上げ、どう修繕してゆくか検討を進めています。建物についていえば、3・11の東日本大震災でも、液状化被害はほとんど起きませんでしたし、建物の被害もありませんでした。この団地は、地震には強いとみています」

大規模修繕は、団地にとって、最大の課題ですね。

あと40年は建物を使っていきます、と語る猪苗代理事長=高洲3丁目住宅で

猪苗代 : 「平成27年の大規模修繕では、屋根防水、外壁塗装などを計画しています。コンサルタントも決めますが、団地ができた当時からコンサルをやってもらっている設計事務所があって、お願いしたいと思っています。来年の総会までに、詳細設計をお願いして、施工業者も選定したいと考えています。いずれにせよ、建物の診断をして、コンクリートの劣化状態を調べて、躯体がどうかをみます。これはひどいとなれば、最悪、建て替えも考えないといけませんね。28年に、外構、駐車場など改修を予定していたのですが、消費税の引き上げが予定されていましたので、前倒しで昨年、駐車場の改修、ことし6月には、歩道、車道の舗装、整備をやりました。1億円近くかかりました。平成29年には、排水管の更新工事が中心ですね、平成30年には次の20年間の長期修繕計画を見直す予定です」

駐車場が整然としているのは、改修をしたばかりだからですね。

福島 : 「駐車料金は、月6500円、2台目からは8500円で、高いという声もありますが、修繕積立金に繰り入れているので、積立金財政は安定していますよ。470台分ありますが、もともと620戸で、180台分しか駐車場がなかった。平置きですので、芝生を削って、少しずつ増やしていきました。5,6年前から高齢化で車を手放す人も増えてきましたね、もともと総武線があり、京葉線ですと駅まで大人の足で760歩と、駅に近いので便利な団地ですからね」

植栽の整備にお金をかけていると聞きましたが。

猪苗代 : 「そうですね、毎年、800万円をかけて整備しています。他の団地に比べたら、十分手入れしていると思っています。桜が135本、特徴的なのは、松が220本もあります」

クリ-ンデーなどを設けて、清掃などに取り組んでいますか。

猪苗代 : 「年に4回住民総出で、玄関、階段などを清掃しています。日常の清掃は、月曜から土曜まで、2名の清掃員に依頼して、清掃してもらっています」

ところで、管理組合の役員なり手不足がどこのマンション、団地でも問題になっていますが、この団地では?

猪苗代 : 「役員の成り手不足ということはありません。役員は、立候補、各棟からの推薦、理事会からの推薦制をとっています。規約で理事は11名から22名、監事は2名以内と定められていますが、ことしは21名の理事と監事2名が選ばれました。各棟からの推薦が基本ですが、役員をださなかった棟には、出して下さいとお願いしますが、出てこない棟は毎年、1,2棟ですね。ですから、理事会推薦までゆかずに、間に合いますね」

理事長は立候補ですか。

猪苗代 : 「そうですね、理事長をやっていますので、来年もやってくださいと頼まれて、立候補しました。ことし、理事長4年目になります。これまで、理事長は3年までと決められていましたが、ことし1月の理事会で、この決まりを外そうということになって、5年まで認めると決議して、6月の総会で規約を変更しました」

5年にした理由は?

猪苗代 : 「あんまり長く同じ人がやるのはどうか、新しい風を吹き込もうということでしょう。近くの団地で、35,6年で3人しか理事長が変わっていない団地もありますね」

長期政権の弊害は、確かにありますね。しかし、1年で理事長が交代するマンションは、半年は慣れるだけ、後の半年は次の総会の準備で追われて、結局、なにもできないというケースも多いでしょうね。役員の成り手不足は、理事長の成り手不足でもありますからね。

福島 : 「猪苗代理事長は、建設省出身で、一級土木施工管理技士、また理事の中には1級建築士もおられて、大規模修繕の際には、施工業者も一目置くということで、助かる面もありますよ」

猪苗代 : 「わたしも、土木とか施工の事は自信があって指導できますが、規約とかはあまり得意じゃないので、委員会を作っていただいて、規約改正はいま論議してもらっています」

高洲3丁目住宅
千葉市美浜区高洲3丁目。築39年、旧公団分譲、3DK620戸。5階建て、エレベーターなし。自主管理。昨年、駐車場、外構などを整備した。コミュニティの形成を重視していて、お盆や、年末には、ここから巣立った住民の2世が、団地に里帰りという現象も目立つとのこと。


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