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マンション植栽管理の問題解決でセミナー

38名が参加、盛況の植栽管理のセミナー
=日比谷公園・緑と水の市民カレッジで

NPO日住協と財団法人都市緑化機構共同研究会・造園新領域開発共同研究会、マンションのみどり研究部会主催の第3回マンションの緑の管理と再生基礎セミナー「専門家が教える植栽管理の問題解決と委託方法」が、3日、東京・日比谷公園・緑と水の市民カレッジで、38名が参加して開かれました。

マンションの植栽、とくに経年で生長過ぎた緑の管理は悩みのひとつ。セミナーでは、まず、造園コンサルタントの西山秀俊氏が、緑の役割、樹木の生長による課題について、解説しました。樹木の生長で、日照、風通しの阻害、剪定費用の増大、強剪定による樹形悪化、遮蔽、圧迫感など解決すべき問題が増大する点を指摘しました。そのためには、緑の管理、樹形、高さ、密度など目標を設定した「長期管理計画」策定の必要性を強調しました。

自主管理と委託管理の違いは

植栽施工・管理会社の立場から、尾関修・大場造園取締役と渡辺隆昭・柳島寿々喜園企画営業部長は、住民自から緑の管理をする自主管理と造園業者などに管理を委託する委託管理の、それぞれの特徴、問題点の指摘とアドバイスをしました。
自主管理では、住民自らの剪定作業が中心になるが、低木、生け垣、芝刈り、除草など楽しむ作業にとどめ、チェンソー等電動機械の使用や高所作業は安全保持の観点から控えるなど、のめり込み過ぎない管理を提案しました。
委託管理では、業者のリストアップ、仕様書作成、相見積り、現場説明会等を採用、とくに植栽計画、仕様書づくりでは、樹木医、コンサルタントなど専門家の意見を入れ、適切な業者選定が鍵をにぎるとしました。

講演のあと、参加者との質疑応答になりました。

Q 日当たりの阻害の基準で、何時間とかの決まりはあるのか、また、樹木の高さについては。
A 難しい問題だ。それぞれの階に影響するかは、樹木医の診断などを仰ぎ、住民で協議することが大切。建築基準法などでは、一日4時間の日当たりとか決められているが、緑に対しては感覚が親子の間でも違ってくる。困っている方との調整が大事だ。マンションの高さでいえば南側3階以下、10メートル以下に抑えるという例もある。実態のアンケートでも、緑に近接している方の意見を相対的に重視するとかのルールを決めておく方法がある。高層階に住む人は、緑による日照、景観の影響は少ないですからね。
Q 生垣の高さを3メートルの基準とするという報道をみたことがあるが、生け垣の基準についての考え方は。
A 多摩ニュータウンのある団地で、生け垣の問題が起きたことがあるが、以前から住んでいる方は、プライバシー保護から伐らないでほしい、一方で若い方を受け入れるためには明るい空間にするべきだという意見が出た。住民同士で話し合って、若い方に来てもらいたいという多数意見が優先して、明るくて見通しのいい空間を選択したという事例がある。
研究会で、目下マンションの植栽改善についてのガイドブックを作成中で、近く公表する予定なので、それなども参考にしてほしい。
Q 高木の伐採の値段は、業者によって違うが、どうとらえればいいか。
A 業者によって違いはあるが、熟練度によっても差が出る。複数の業者から見積もりを取って比較するのがいいのではないか。これもガイドブックを参考にしていただきたい。

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