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大規模修繕支援:ナイスアーバン国立大学通り

大規模修繕工事:ナイスアーバン国立大学通り

工事概要

東京都国立市東1-15-13
ナイスアーバン国立大学通り管理組合JR中央線国立駅から徒歩2分。12階建て、45戸。1階は店舗などが入る複合型マンション。築13年、中廊下型の単棟型マンション。
管理会社:ナイスコミュニティー㈱。

平成22年

11月初旬
読売新聞に大規模修繕工事支援制度の記事を見たとの相談あり、担当者が事務所に来所した。大規模修繕工事支援制度の説明及び入会を勧めた。
11月27日
日住協に入会。
12月3日
管理組合訪問、日住協と大規模修繕工事支援制度の説明。理事長は、管理会社と23年度に大規模修繕工事を行う話を進めているので、支援制度の採用に消極的であった。
12月12日
マンション大規模修繕「設計監理方式の導入・コンサルタント選定マニュアル」の説明会(国交省補助事業、東京会場)に参加するように勧めた。当日、理事長、前理事長、修繕委員長他2名の参加を得て理事長より多くの質問があった。

平成23年

1月
大規模修繕支援制度の説明を理事会で行う。
3月
大規模修繕支援制度の説明を住民説明会で行う。
5月
「建物一日診断」を行い、タイルの一部が浮き路上落下の危険があったので緊急工事を提案、工事実施した。
5月29日
総会で理事長の交代と支援制度承認があった。
7月1日
支援制度の契約。同年8月、設計事務所選定基準に関して理事長と修繕委員会との意見が異なり選定が中断した。日住協は理事長の相談に対応と同時に修繕委員会の相談もあり対応に苦慮した。
11月
理事長辞任。
12月
設計事務所選定を再開。

平成24年

3月
設計事務所(汎建築研究所)内定。
4月
契約。
5月
調査・診断及びアンケート開始。
6月
定例総会(設計事務所決定及び今後計画報告)。
11月
仕様書出来上がり、11月11日に住民説明会を行い、12月15日に見積参加希望業者11社中より、9社に見積を依頼した。

平成25年

1月末
見積を締め切った結果、1社のみ管理組合が予定した工事概算金額に近く、他は20%以上高く、打診の結果5%以上の削減は無理との回答のため2月24日1社のみヒアリングを行い、理事会で内定し、3月24日臨時総会で建装工業㈱に決定した。
8月1日
工事着工した。
まず問題となったのが建物の近距離(約50㎝)に電柱があり、足場の設置が出来ないため東京電力㈱に移設のお願いを管理組合が行なった。足場も一部は市道内設置になり行政への手続きなどを要した。資材搬入も駅前付近で人通りが多いため苦労であった。
外壁タイルの張り替えが計画では、当初はタイル全体の約1.4%であったが、詳細点検の結果約4%になり追加発注などにより工程が若干遅れた。また、足場解体も道路使用期間関係もあり作業休業日の日曜日に住民の協力を得て、11月30日工事完成し、12月14日引渡しを行なった。

今回は、駅前都心型の複合型マンションのため色々な制約があった工事であり勉強することが多くあった。

NPO日住協理事
西山 博之

実例詳細一覧:ナイスアーバン国立大学通り

設計・監理者:㈱汎建築研究所
糸満友香

ナイスアーバン国立大学通りは、JR中央線国立駅前の大学通り沿いに位置し、利便性の高い駅前でありながら周囲に大学や店舗、緑等も多く居住環境に恵まれている。

建物は鉄骨鉄筋コンクリート造、地上12階建1棟、合計45戸(住戸42戸、店舗3戸)、1999年3月竣工の建物で、外壁の大部分は50二丁タイル張りで仕上げられている。

主な修繕履歴や不具合として、以下の事例がある。

  1. 外壁タイル剥落の危険が報告され、緊急に部分的なタイル修繕を実施。
  2. 新築以来、数度にわたり補修を行ってきたが解消されていない住戸内への漏水。
  3. 随所に共通して剥がれたバルコニー、廊下の防滑ビニル床シート。

建物は共用廊下を中心に東棟と西棟に分かれた形状で、一般的な片廊下型マンションと比較し外壁面積が大きい。従って割高な工事費となり、今回工事は緊急性を要する修繕を優先とした。

ナイスアーバン国立大学通り写真: 駅前大学通りより全景

ナイスアーバン国立大学通り写真: 駅前大学通りより全景

屋上防水は、漏水の解消を目的とし全面的に露出アスファルト防水を更新し、バルコニー・共用廊下は、防滑ビニル床シート複合防水により全面貼替えを実施した。
外壁タイルは、工事前から所々で浮き・ふくれ等の不具合が確認されており、周囲が駅前通りに面した高層マンションであることから、大規模修繕ではタイル工事を確実に補修し安全性の確保が求められた。着工後の調査で予想以上にタイル浮きが多く、工事途中で追加焼成を行った。
共用廊下のエキスパンションジョイントは東日本大震災で破損した為、既存カバーを再利用することでコストを抑えながら、今後の地震時に備える改修を行った。
今回の大規模修繕工事は2013年8月1日に着工した。
駅前通りに面した市街地型のマンションであり、限られた敷地での足場設置及び、資材搬入時の作業性の困難さなどに加え、外壁タイルの補修数量増大により工程が若干遅れた。
工事中、管理組合(修繕委員・理事)は積極的に打合せ会や現場確認に参加され、様々な場面で協力して頂いた。また、NPO日本住宅管理組合協議会の的確なアドバイスもあり迅速な判断がなされ、その結果、工事は円滑に進められた。

NPO日本住宅管理組合協議会は多くの支援事業を手がけているので豊富な経験があり、今後もお互いに情報交換しながら研鑽していきたいと思います。

第一回目の大規模修繕工事を終えて

ナイスアーバン国立大学通り 管理組合
修繕委員長 越 峯一

私達の住む「ナイスアーバン国立大学通り」は昨年第一回目の大規模修繕工事を実施致しました。ここでは修繕委員会の発足以来の経過を辿りながら、委員会の最大の課題であった大規模修繕工事を振り返ってみたいと思います。

外壁写真:出窓下端のタイル浮き状況

外壁写真:出窓下端のタイル浮き状況

総会で前触れもなく突然修繕積立金倍増議案が上程された事がきっかけとなり、それまでの理事長経験者数名で、「修繕委員会」という名前の勉強会が発足致しました。管理組合設立6年目のことです。
それまでは、それこそ全て管理委託会社任せで進んできましたが、管理の内容見直しを手始めに、大きな修繕については少しづつですが相見積もりをとるようになっていきました。その後、来たるべき大規模修繕工事に向けて特定非営利活動法人日本住宅管理組合協議会(NPO日住協)の講習会に理事会と修繕委員会とで6名ほど参加させて頂いてからは私達の考え方も大きく変化していきました。

NPO日住協さんにはまだ私達が会員になる前からいろいろなことを親切に教えて戴きました。大規模修繕工事については、大変参考になった実施例ややり方、進め方の小冊子類を頂き勉強させて頂きました。その後会員になってから、修繕委員会そのものを管理規約に明文化して管理組合の正式な組織にすること、委員長は理事会にて適宜報告することや修繕委員兼務の理事を置くこと等々的確なアドバイスを頂き実行してきました。
管理組合役員が理事長以下全員、任期一年で交代する制度のため、大規模修繕工事のような長期にわたる検討には良かったと思います。

ナイスアーバン国立大学通り

JR中央線国立駅前にある大規模修繕を終えたナイスアーバン国立大学通り、一橋大学へむかう通りに面する=国立市東一丁目で

大規模修繕工事のやり方については、当初は責任施工方式で良いのではないかとの意見も一部にありましたが、検討をかさねた結果、設計監理方式を採用することになりました。
実際には、NPO日住協さんには設計監理会社の、更には施工会社の、公募から選定まで、両手を超える沢山の応募会社から一社への選定ポイントや面接の指導を頂き、応募各社比較表の作成等をして頂きましたので専属係員不在の当方にとっては随分助かりました。

工事が始まってからは、原則週一回設計監理者と施工者との打ち合わせ会に同席させて頂いたり、正式には定期的開催の修繕委員会(正式発足以降計19回)での問題点報告や対策立案など、更には西棟、東棟の西面、南面、北面、東面に至る立会い中間検査(計6回)の実施等を設定して頂きました。もちろんNPO日住協さんにも参加頂きました。これらにより管理組合・修繕委員会としても素人ながら進行状況と問題点等が都度よく把握できました。
工事中、想定外の外壁タイルの二度に及ぶ追加焼成の決定や、大型台風来襲時対策やその後の工事遅れの回復対策等々迅速に決定実施でき、それにより住民の協力も頂けたと思います。工事全体については私達管理組合関係者一同ほぼ満足しております。

この後、修繕委員会としては引き続き長期修繕計画の作成検討に着手していく予定です。

NPO日住協さんにはまたいろいろとお教え願うことがあるかと思いますがよろしくお願い致します。

最後に、指導して頂きましたNPO日住協の西山様・川崎様,担当頂きました㈱汎建築研究所の斉藤様・糸満様、常駐頂きました建装工業㈱の荒木様・清水様はじめ沢山の関係者の方にお世話になりました。本当にありがとうございました。

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